2021 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21H04056
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Research Institution | National Institute of Technology(KOSEN), Oshima College |
Principal Investigator |
砂田 智裕 大島商船高等専門学校, 技術支援センター, 技術職員
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 部屋干し / 飽和蒸気圧 / 水蒸気量 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究目的 洗濯物を干す際はなるべく日の当たる屋外に干すものと思うが、実際には洗濯物を乾かしているのは湿度の低い空気であり、日光はむしろ紫外線等により布へダメージを与えたり、色褪せの原因となる。つまり、部屋干しでも湿度の低い空気が流れれば同じように乾くということになる。部屋干しで上がった湿度をそのままにしておくと、洗濯物が乾かないだけでなく、生乾きの嫌な匂いの原因となる。そのため、湿度をどの様に下げるかが問題となる。方法として屋外の湿度が低い場合は外気との入替や除湿器による除去。ヒータ等で部屋の温度を上げ、相対湿度を下げる方法等がある。飽和蒸気圧で見ると温度20℃、湿度80%、気圧1013hPaの場合、温度を10℃上げると湿度は44.1%となり、温度が変われば湿度は大きく変動する。一方気圧に関しては10hPa上がると湿度は80.8%と湿度への影響は非常に少ない。洗濯物の部屋干しという身近な事柄を通し、飽和蒸気圧を考える教材の一つとしたい。 研究方法 実験用の小部屋を製作し、一定量の洗濯物を除湿器、電気ヒータ、換気ファン、扇風機をそれぞれ単体で稼働させ、洗濯物の重量推移を測定し、また同時に屋内外の温湿度、気圧、電力量を記録する。次にいろいろな組み合わせでのデータを取得し、洗濯物を乾かすのに最適な条件を考える。 研究成果 実験を行ったところ洗濯物(タオル10枚)から出る水蒸気量が予想以上に多く、どの機器でも出る水蒸気量に追いついていない状況であった。各機器を複合で使用することにより湿度を抑えることができたが電力の使用量も大きかった。結果的にドアの開放し、扇風機により外気を積極的に取り入れ屋外に放出する方法が一番良い結果となり、外干しと同等の結果を得ることができた。今後得られた結果から温度と水蒸気の運動エネルギー、蒸発速度の関係について検討を行い悪条件での最適な方法を見出していきたい。
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