2021 Fiscal Year Final Research Report
12成分同時測定法を用いたICU患者のPK/PD解析と投与設計法の確立
Project/Area Number |
21H04202
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Research Category |
Grant-in-Aid for Encouragement of Scientists
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Allocation Type | Single-year Grants |
Review Section |
3180:Clinical pharmacy-related
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
Kai Makoto 大分大学, 医学部, 薬剤師
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 抗菌薬 / 集中治療部 / 薬物動態学 / 薬力学 / TDM / ベイズ推定 |
Outline of Final Research Achievements |
腎代替療法(CRRT)施行下におけるシプロフロキサシン(CPFX)投与法の妥当性を評価した。対象は、CRRT施行中にCPFXを800mg/日投与中のICU患者7名とした。CRRTの濾過流量 600mL/h、血液流量 100mL/minとした。得られた血漿中CPFX濃度よりベイズ推定を実施した結果、ベイズ推定後の方がベイズ推定前より、Ke(p<0.05)とCL(p<0.05)は小さく、Vss(p<0.05)は大きかった。また、AUC/MIC≧125の達成率は、それぞれMIC=0.25:100.0%、MIC=0.5:100.0%、MIC=1:28.6%、MIC=2:0%、MIC=4:0%であった。
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Free Research Field |
薬物動態学
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Academic Significance and Societal Importance of the Research Achievements |
ICU患者では、様々な因子により分布容積やクリアランスが変動するため、添付文書に沿った用法用量で投与しても有効な血中濃度を保てない可能性があるが、非ICU患者のパラメータから算出された投与量を参考に経験的に投与量を決めざるを得ないのが現状である。一方、CRRT施行中のCPFXの用量としては、200~400mgを8~12時間毎に投与することが推奨されているが、一定の見解が得られていないのが現状である。本研究により、CRRT施行中の患者にCPFXを800mg/日投与した場合のAUC/MIC≧125の達成率は28.6%と低値であり、1200mg/日などの高用量で投与する必要性が示唆された。
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