2021 Fiscal Year Annual Research Report
ペムブロリズマブ血中濃度とサイトカイン・ケモカイン変動によるirAEs発症の予測
Project/Area Number |
21H04231
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
清水 穂香 浜松医科大学, 医学部附属病院, 薬剤師
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 血清中ペムブロリズマブ濃度 / IL-6濃度 / irAEs |
Outline of Annual Research Achievements |
免疫チェックポイント阻害薬であるペムブロリズマブは、多くのがんに適応をもつが問題点として重篤な免疫有害事象(irAEs)があり治療中断の原因となるため、発症を予測する手法が期待されている。近年サイトカイン・ケモカインとirAEsの関係性について報告されてきているが、血清中ペムブロリズマブ濃度との関係性をみているものはない。そこで、本研究では血清中ペムブロリズマブ濃度とサイトカイン及びケモカインとirAEsの三者に着目し関係性を明らかにすることを目的としている。 今回はサイトカインの中でもIl-6とTotal IgG濃度に着目して研究を行った。IL-6濃度と血清中ペムブロリズマブ濃度との間には定常状態においてIL-6濃度が高いと血清中ペムブロリズマブ濃度は低くなるという有意な負の相関がみられた。またirAEsとの関係性もみてみると血清中ペムブロリズマブ濃度が低く、Il-6濃度が高い検体においてirAEs発症が認められた。 次にTotal IgG濃度と血清中ペムブロリズマブ濃度との関係性をみてみると、Total IgG濃度が高いと血清中ペムブロリズマブ濃度が低くなるという有意な負の相関がみられた。しかしIgG subclassとは有意な相関が得られなかった。また血清総グロブリンと比較すると相関性は弱かったことより血清中ペムブロリズマブ濃度はIgGだけでなく他のグロブリンの影響も受けている可能性を考えた。irAEsとの関係性はみれていないため、今後みていく。また今回ケモカインとの関係性はみれていないため今後の研究で関係性をみていく。
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