2021 Fiscal Year Annual Research Report
バーチャルリアリティーによる身体認識操作を応用した新たな筋力増強訓練の開発
Project/Area Number |
21H04325
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
竹尾 雄飛 大分大学, 医学部, 理学療法士
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | Virtual reality / body image |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題は、バーチャルリアリティーを用いて身体認識を外的に操作することで末梢の出力器官へ与える影響を行動学的ならびに神経生理学的に明らかにすることを目的とし、バーチャルリアリティーによる新たな筋力訓練方法の確立を目指した。具体的には、ヘッドマウントディスプレイを装着し、バーチャルリアリティー上で下肢の筋肉量を視覚的に操作することで筋出力が変化するという想定のもと、下記の2条件を設定した。設定方法は、バーチャルリアリティー上に提示された仮想下肢を被験者が主観にてマウスポインターを用いて調整する。条件1:被験者の下肢よりも筋肉量が多い下肢を視覚提示(筋ボリューム増強条件)とし、被験者が主観にて調整した仮想下肢より1.5倍増加とした。条件2:被験者の下肢より筋肉量が少ない下肢を視覚提示(筋ボリューム減少条件)とし、被験者が主観にて調整した仮想下肢より1.5倍減少とした。 実空間上における膝関節伸展筋力を筋力測定装置CYBEXを使用し、測定する。CYBEXにて角度情報をアナログ出力し、上記条件のもと、リアルタイムで仮想下肢の屈曲伸展運動を視覚的にフィードバックすることで身体錯覚を誘導する。同時に、身体錯覚誘導中の脳内メカニズムを明らかにするために、その際の脳活動を脳波計にて計測する。身体錯覚誘導後、筋ボリュームが変化したバーチャルリアリティー上の仮想下肢を観察しながら膝関節伸展筋力を測定することとした。コロナ禍の影響により健常者を対象としたデータ収集は実施できていないが、バーチャルリアリティーの環境構築は終了し、現在直ちに実験を開始できる状態である。
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