2023 Fiscal Year Annual Research Report
多段シフターによる時間分解原子核乾板検出器の実現と宇宙ガンマ線観測への展開
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21H04472
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
高橋 覚 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 特命助教 (40402432)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中野 敏行 名古屋大学, 理学研究科, 准教授 (50345849)
青木 茂樹 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 教授 (80211689)
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Project Period (FY) |
2021-04-05 – 2024-03-31
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Keywords | ガンマ線天文学 / マルチメッセンジャー天文学 / 原子核乾板 / 多段シフター / タイムスタンプ |
Outline of Annual Research Achievements |
2023年2月15日からメンバーが現地入りし最終準備を行い、3月14日に準備をほぼ完了させた。JAXA機器との最終かみ合わせ試験や電波通信感度試験を経て、風などの条件が整うのを待った。4月30日に風などの条件が整い、現地時間午前6:32に気球を放球した。総飛翔時間27時間、うち高度36km水平浮遊24時間17分と、これまでのエマルション望遠鏡気球実験で最長の気球飛翔を達成した。また「ほ」座パルサーおよび銀河中心を完全にカバーする飛翔を達成した。また放球前日にフレアが始まったPKS0402-362について、飛翔時の望遠鏡の視野に完全に収まっている。各機器の動作状況について、時刻付与機構多段シフターについては、ローラー駆動型多段シフターの初めてとなる実践投入を果たし、一晩超えて安定した運用および十分な駆動精度を達成した。また姿勢監視スターカメラについては、一晩超えて安定した運用を達成した。また各電池電圧および各機器温度については、一晩超えて問題ない範囲であったことを監視した。総じてエマルション望遠鏡を一晩超えて安定した運用を達成した。5月2日にゴンドラを無事に回収し、取り外したエマルションフィルムを5月4日に日本に向けて冷蔵輸送で発送した(航空便)。ゴンドラや関連荷物をアリススプリングスでまとめ、5月15日に日本に向けて発送した(海上便)。最後まで残ったメンバーが引き上げ、現地作業をクローズした(最大11名、計828人・日)。5月16日に日本に返送したエマルションフィルムを無事に受け取った。岐阜大学の現像設備で現像処理をおこない、現像後エマルションフィルムの表面析出銀をこすり取り、膨潤処理による膜厚調整を進め、名古屋大学の自動飛跡読取装置による飛跡読み出しを進めた。 また2年半に渡り計7名の査読者とのやり取りを経て、エマルションガンマ線望遠鏡の初結像論文の掲載に至った。
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Research Progress Status |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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Remarks |
EurekAlert!に発表した研究ニュース記事がTrending News Releasesに取り上げられ、神戸大学で最高閲覧数を記録した。 Pancake stack of films on a balloon most accu | EurekAlert! https://www.eurekalert.org/news-releases/1029429
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