Research Project
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
J-PARCにおいて、ミュオニックヘリウム原子(He原子核+負ミュオン+電子)を生成し、その超微細構造を精密に測定することにより、負ミュオンの磁気モーメントと質量を50ppbという高精度で決定する。こうして得られる負ミュオンの観測量をもとに、ミュオンにおけるCPT不変性をこれまでの約100倍高い精度で検証する。
ミュオニックヘリウムの超微細構造をこれまでにない高い精度で求めることにより、負ミュオンの質量の世界記録の更新が見込まれる。これによりCPT不変性の新たな検証になると期待される。また、三体系としてのミュオニックヘリウムについて、その観測量の精度が向上することで、少数系計算などの理論の進展も期待される。