2021 Fiscal Year Annual Research Report
極域大気レーザセンシング:中性大気温度風速の下部熱圏観測・年間観測への進化
Project/Area Number |
21H04516
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
川原 琢也 信州大学, 学術研究院工学系, 准教授 (40273073)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野澤 悟徳 名古屋大学, 宇宙地球環境研究所, 准教授 (60212130)
斎藤 徳人 国立研究開発法人理化学研究所, 光量子工学研究センター, 上級研究員 (90333327)
津田 卓雄 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 准教授 (90444421)
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Project Period (FY) |
2021-04-05 – 2026-03-31
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Keywords | Naライダー / 昼間観測 / 磁気光学フィルタ / 下部熱圏 / レーザ / Naセル |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、北極で運用しているナトリウムライダーを下部熱圏(80 km-200 km)まで拡張することを目的とする。ライダー観測では観測がほぼ不可能であった昼間(北極域夏季)観測も同時に可能になる。その基盤技術となる超狭帯域光学フィルタ(磁気光学フィルタ)を開発・校正し、それに特化した受信系開発、現地での観測結果の検証まで行うのが研究の目的である。3年目までを国内開発、観測準備に割り当て、4年目に現地に輸送・設置・調整、5年目までに観測結果を用いた検証を行う。 磁気光学フィルタの中心部であるNaセルの開発は、第一段階としてアルミニウムボディ(内壁がサファイアコーティング)とサファイア窓のダミーセルの製作をし、窓の接合方法の検証を行った。接合は成功し、真空気密が保てるだけの接合であると判断している。次の段階であるサファイアボディのセル製作へ移行した。 超狭帯域である磁気光学フィルタの透過率計測のために、2台のDFBレーザを用いた和周波型589nm光源を製作し、589nm領域で0.01pm程度の狭帯域での波長スキャン手法の実験検証を開始した。同時に、市販のNaセルを用いた絶対波長モニター光学系を組み、手法の検証を開始した。 受信系に関しては、新規に導入する受信望遠鏡の整備、開発するフィルタまでの光学設計、検出器の検討などを行った。狭帯域フィルタは検出器に影響を与える可能性のある強磁場回路を用いるため、空間伝送とするか光ファイバーを用いるかなど、それぞれを想定して検討を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度の研究としては概ね順調に進展している。本研究で検証に時間がかかるのがフィルタの透過率特性計測実験と、受信系の設計製作である。前者は予算獲得前から準備をしており順調にすすめられた。後者に関しては、同時に検討している2つの光学設計と実験検証に時間がかかっている。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究課題の今後の推進方策に関しては、受信系の製作を中心に早めに検証を行なっていく。全体としては順調に進んでいるが、システムを輸送する4年目までに国内での課題を終わらせるよう計画を進める。
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Research Products
(8 results)