Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、原子層堆積法による単元素酸化物半導体であるIn2O3, Ga2O3, ZnO, SnO2の成膜条件を確立し、特に、In2O3を三次元トレンチ構造に均一に成膜することに成功した。これまでの研究で、酸化物半導体チャネルの強誘電体トランジスタでは、weak eraseの問題を解決するために短チャネルでかつ極薄の酸化物半導体チャネルである必要がある、という設計指針をシミュレーションによって得ている。この設計に基づき、HfO2系強誘電体であるHfZrO2をゲート絶縁膜としてIn2O3をチャネル材料とする、三次元垂直チャネル型強誘電体トランジスタメモリを試作し、>1.5Vの良好なメモリウィンドウと10^3回以上の書き換え耐性と10^3秒以上の保持特性が得られる高信頼性を実現することに成功した。さらに、反強誘電体のハーフループヒステリシスを用いることで、強誘電体トランジスタメモリ特有の、weak erase問題を解決できることを提案し、シミュレーションによって動作可能であることを示し、実際にデバイス試作を行って実際に動作実証に成功した。発表論文:Zhuo Li, Jixuan Wu, Xiaoran Mei, Xingyu Huang, Takuya Saraya, Toshiro Hiramoto, Takanori Takahashi, Mutsunori Uenuma, Yukiharu Uraoka, and Masaharu Kobayashi, "A 3D Vertical-Channel Ferroelectric/Anti-Ferroelectric FET with Indium Oxide", IEEE Electron Device Letters, Vol. 43, No. 8, pp. 1227-1230, June, 20, 2022.
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