2023 Fiscal Year Annual Research Report
メタエレクトロニクスによる電子光融合デバイスの創生
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21H04552
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
鈴木 左文 東京工業大学, 工学院, 准教授 (40550471)
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Project Period (FY) |
2021-04-05 – 2024-03-31
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Keywords | テラヘルツ / 共鳴トンネルダイオード / メタマテリアル |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究で新たに提案した共鳴トンネルダイオードを用いたメタマテリアルについて、電磁界解析と等価回路モデルを組み合わせた解析手法を確立し、作製したメタマテリアルの応答を測定し理論的な予測と一致する応答特性を得ると共に、2次元的な強結合構造を有する新たな構造を提案し動作に成功した。詳細について以下に述べる。 提案したメタマテリアルについて、電磁界解析とダイオードの等価回路モデルを組み合わせることで、周波数に対する応答特性を理論的に明らかにし、また、ダイオードのバイアス電圧によって反射係数が制御できるアクティブメタマテリアル動作が得られることも示した。以上の解析を元にメタマテリアルを作製し、動作を実証するため、フェムト秒パルスレーザーと光伝導アンテナで発生したテラヘルツパルスをメタマテリアルに照射し、反射・受信されたパルス波の波形をフーリエ分解して特性を調べた。その結果、作製したメタマテリアルは200GHz付近をおおよそのピークとして反射係数が高くなる増幅動作を示し、その反射係数はバイアス依存性を持ち理論とおおよそ一致することが明らかとなった。以上から、新たに提案したメタマテリアルの動作実証に成功した。 さらに、面発光レーザ的なデバイス動作を目指し、メタマテリアル平面内における共振をメタマテリアル間の強結合と特異なクロス配置電極構造によって制御する新たな構造を提案し、解析よりすべてのメタ原子の位相がそろう共振モードが安定に動作することを明らかにした。作製したメタマテリアルにおいて、約500GHzで単一のピークを持つスペクトルが現れたことから、すべてのメタ原子は結合動作によってコヒーレントに動作し、面的な電磁波放射が得られたことが実証された。以上の研究により、更なるメタマテリアルの規模拡張によって高出力かつ高指向性の面発光レーザ的なテラヘルツ放射が得られることが期待される。
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Research Progress Status |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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