2021 Fiscal Year Annual Research Report
Creation of high-performance Si-based spin transistors and development of their spin calculation functions
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21H04561
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
白石 誠司 京都大学, 工学研究科, 教授 (30397682)
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Project Period (FY) |
2021-04-05 – 2024-03-31
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Keywords | スピントランジスタ / シリコン / スピン流 |
Outline of Annual Research Achievements |
シリコンをチャネルとするスピントランジスタを高性能化していくことを目的として、当該年度はスピン流を用いた演算回路の多機能化及び横型スピンチャネルを有するスピントランジスタの性能向上を目指すとともに、高い磁気抵抗を実現していくためにチャネル長を短くすることが有効であるとのモデル計算結果をベースに、チャネルを横型かた縦型に変更した形でのシリコンスピントランジスタの試作を開始した。
演算に関しては多値化デバイスの室温動作に成功し、同時にNAND/OR切り替え可能な論理演算素子の試作にも成功した。横型スピンチャネルを有するスピントランジスタの試作については、過去最高のスピン蓄積電圧である5mVと、過去最高の磁気抵抗比0.96%を実現することができた。一方、横型チャネルの場合、寄生抵抗の存在がどうしても磁気抵抗比を下げる原因となってしまうため、最短で5nm程度の短チャネルスピントランジスタの作製が可能となる縦型構造の試作検討も開始した。現在、プロセス開発段階であるが、シリコン層のウェハーボンディングや、貼り合わせ後の高配向絶縁膜成長などの要素技術開発は順調に進んでおり、次年度以降の縦型スピントランジスタ動作への期待が高まる状況になっている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
論理演算の高性能化、スピントランジスタの高出力化、さらなる高磁気抵抗比を目指した縦型スピントランジスタの試作、と目標達成への要素技術は順調に開発できている。
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Strategy for Future Research Activity |
論理演算とスピントランジスタの高出力化は順調に推移しているので、次年度は挑戦的課題である縦型スピントランジスタの動作の成功に重心をおいて研究を進めていく。
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