2021 Fiscal Year Annual Research Report
Proposal of durability design guidelines for mid-rise constructions using wooden material
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21H04584
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
森 拓郎 広島大学, 先進理工系科学研究科(工), 准教授 (00335225)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
簗瀬 佳之 京都大学, 農学研究科, 准教授 (00303868)
田中 圭 大分大学, 理工学部, 准教授 (00325698)
宮内 輝久 地方独立行政法人北海道立総合研究機構, 森林研究本部 林産試験場, 主査 (20446339)
五十田 博 京都大学, 生存圏研究所, 教授 (40242664)
中谷 誠 宮崎県木材利用技術センター, その他部局等, 主任研究員 (90433143)
石山 央樹 大阪市立大学, 大学院工学研究科, 准教授 (90634436)
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Project Period (FY) |
2021-04-05 – 2026-03-31
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Keywords | 含水率 / 耐久性 / モニタリング / モデル化 / 長寿命化 / 中層大規模木造 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究においては、課題1.木材と水分流入による寸法変化とそれに伴う接着耐久性及び部材・接合部強度性能に関する研究、課題2.鋼材及びコンクリートからの木材への水分移動による影響と部材・接合部強度性能に関する研究、課題3.大型木質材料用の耐久処理技術の検討とその耐久性評価、並びに強度性能に関する研究、課題4.中規模構造物への木材利用のための耐久設計のガイドライン、の以上4つの課題に絞り、検討を実施している。 特に初年度は、課題1と課題3におけるラボレベルでの検討および試験体の暴露を開始した。課題1については、ラミナレベルで含水率計測の確からしさ、また計測方法の確認を実施し、それらの結果を用いてCLTにおけるラボレベルでの実験を実施、また現在も新しい計測方法で継続している。これらの成果の一部はすでに日本建築学会中国支部にて発表している。また、小および中寸法の試験でと考えていた課題3については、3年目に実施予定のサイズでの暴露試験と統合した形で、CLTと集成材を用いて12月から開始している。これは、当初考えていたものより前倒しでの実験となっている。これら試験体を用いることで木口からの距離や積層の位置による含水率の変化、CLT・集成材による寸法変化の違い、接着性能および圧縮(支圧)性能の違いを暴露条件も含めて評価することが出来ると考えており、約2年間をかけて実施する予定としている。最初の試験体の採取は、2022年5月となっており、今後暴露後の試験体によるデータの採取が可能となる。また、課題2におけるCLTコンクリート部材における水分移動に関する検討についても実験を開始しており、直にコンクリートと触れる層の含水率の上昇とそれに伴いもう一つ内側の層で起こる含水率の上昇に関するデータも得られてきている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
課題1.木材と水分流入による寸法変化とそれに伴う接着耐久性及び部材・接合部強度性能に関する研究については、当初採用予定であった含水率計測器が突如製作不能となったため新たな方法の検討からのスタートとなったが、恒温恒湿器を用いた確認実験の結果から、新しい方法の有用性が確認されたために、導入に踏み切り、3ヶ月程度の後れで実験をスタートすることが出来た。当初の後れを取り返すべく、ラミナレベルでの検討、CLTを用いた検討を実施しており、加えて、課題3と統合した形で材料寸法が当初より大きい暴露試験を集成材・CLT・薬剤処理CLTとで実施している。これらのことからも当初よりも順調に進んでいると考えている。 課題2.鋼材及びコンクリートからの木材への水分移動による影響と部材・接合部強度性能に関する研究については、金物の影響および金物とコンクリートの影響に関しては実験準備を進めているが、まだ実験にいたっておらず半年ほど遅れた状態とななっているが、CLTコンクリート材料における含水率の調査については順調に進んでおり、当初の予定よりも多くの検討が実施できておりより検討が進んでいると言える。 課題3.大型木質材料用の耐久処理技術の検討とその耐久性評価、並びに強度性能に関する研究については、新たな処理方法の検討については順調に進んでおり、強度性能が確保しやすいインサイジングのパターンの評価、薬剤処理としての問題のないことの確認などを進めており、課題1で示した暴露試験の準備も整っている。おおむね順調であるが、コロナのために建物調査はほとんどおこなうことが出来なかった。来年度以降実施していきたい。 課題4については、3年目以降の課題と考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
課題1については、ラボレベルと考えている実験を来年度にはある程度めどを付けたいと考えており、現在実施しているCLTの実験に加えて、集成材についても実施する予定である。これらと並行して、暴露試験からえられた含水率の評価、また採取した材料の割れや寸法、接着性能や圧縮(支圧)性能の評価を随時おこなっていく。少し試験体をたくさん確保することが出来たため、当初の1年半を2年または2年半としてはと考えている。 課題2については、少し遅れ気味であるため、1年目に予定していた木材内部での金物による水分の影響に関する実験を来年度実施予定である。実験系については検討がすんでおり、実施に移していく予定である。加えて、コンクリートによる影響、コンクリート自身の強度、木材の強度への影響についても実験系を模索し、出来れば来年度中には試験体の設置を目指す。 課題3については、初年度実施予定であった建物調査とその計測について、出来る範囲で実施をしていきたい。それらから得られた問題点を踏まえた実験系を構築できるよう3年目(比較的大きな暴露試験を計画)に向けて準備を進める。また、現在実施している暴露試験を継続しておこなう予定である。課題1でも述べたように少し長い期間の実験を実施することが出来るように試験体数を増やしているのでうまく活用したい。また、費用を勘案し、3年目からの実験も同様に課題1と3または2も含め、うまく統合した形で実施したいと考えている。 課題4については、課題1から3において得られた情報を整理しておくようにする。
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Research Products
(1 results)