Research Project
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
イオン選択性分子の機能は水中においてこそ実現するため、水和状態にあるイオン選択性分子ならびに水和水の構造を気相分光法により決定し、イオン選択性の起源を微視的に解明することを目的とする。そのために冷却イオン分光装置を改良し、イオンチャンネルに関係するペプチドと金属イオンからなる錯体の構造測定を行う。
イオン選択性分子機能の微視的機構について、特に水分子の役割に注目し、切り出した分子の相互作用部分-金属イオン-水分子からなるクラスターを気相に作り、分光学的に解明しようとする研究であり、生体系を含む凝縮系の重要現象の微視的理解を目指す方向性は高い学術的意義がある。実績にもとづく研究計画は具体的で、実現性も高い。