2021 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21H04687
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
植村 卓史 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 教授 (50346079)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
細野 暢彦 東京大学, 大学院工学系研究科, 准教授 (00612160)
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Project Period (FY) |
2021-04-05 – 2025-03-31
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Keywords | MOF / 高分子 / 分離 |
Outline of Annual Research Achievements |
多孔性金属錯体(MOF)は、骨格内に細孔を無数に有しており、構成要素を適切に選択することで、細孔のサイズや形状、表面環境を分子レベルでデザインすることができる。特に、複数種類の有機配位子から合成される固溶体MOFでは、配位子の配合を変化させることで細孔特性を自在に調整できる。本研究では、MOFの高いデザイン性を活かし、固定相として利用した高分子化合物のカラムクロマトグラフィー法の開発を行った。 これまでの研究により、ポリエチレングリコール(PEG)鎖が約0.57 nm径の一次元細孔を有するMOF (1) ([Zn2(ndc)2(ted)]n, ndc = 1,4- naphthalenedicarboxylate, ted = triethylenediamine)の細孔内へ浸入し、吸着されることがわかっている。本研究では1を固定相とするカラムを作成し、一般のHPLC装置を用いてPEGに対する保持を測定した。結果、1へのPEGの吸着に起因する明確なカラム保持が見られた。一方、[Zn2(ndc)2(ted)]nと同一の母骨格構造をとる、MOF (2)([Zn2(bdc)2(ted)]n, bdc = 1,4-benzenedicarboxylate)やMOF (3)([Zn2(adc)2(ted)]n, adc = 9,10-anthracenedicarboxylate)を固定相としたカラムはPEGに対し一切保持を示さないことが明らかになった。 次に、配位子を様々な配合で混合した固溶体を合成し、そのカラム上におけるPEGの保持挙動を調査した。この固溶体MOFをカラムに充填し、PEGを分析したところ、中間の固溶体組成においてそれぞれ単独のMOFを充填したカラムよりも強い保持が観測された。この結果より、固溶体内部の平均細孔サイズがPEGの保持挙動に影響していると考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
単独のMOFだけではなく、固溶体MOFでさえカラムクロマトグラフィーで機能することが分かってきたため。
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Strategy for Future Research Activity |
様々なMOFと高分子の組み合わせを試すことで、従来の認識原理とは一線を画した新し い高分子認識・分離法の開発を進める
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Research Products
(8 results)