2021 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21H04690
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
福島 孝典 東京工業大学, 科学技術創成研究院, 教授 (70281970)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
梶谷 孝 東京工業大学, オープンファシリティセンター, 特任専門員 (20469927)
庄子 良晃 東京工業大学, 科学技術創成研究院, 准教授 (40525573)
福井 智也 東京工業大学, 科学技術創成研究院, 助教 (40808838)
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Project Period (FY) |
2021-04-05 – 2022-03-31
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Keywords | 自己集合化 / 有機薄膜 / 単分子膜 / 表面・界面 / ソフトマテリアル |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、申請者らが独自に開発した、2次元入れ子状ハニカム構造への集合化を強力に誘起する「三枚羽プロペラ型分子(三脚型トリプチセン)」を2次元超分子足場として利用するアプローチにより、種々の官能基や機能団を、固体表面上の単分子膜、「2次元ハニカム+1次元積層」構造を特徴とする多層膜、あるいは、バルクな結晶や高分子集合体などの形態へと精密に集積化することで、多様な次元性と機能を有する物質群の開発に取り組んだ。 単・多層有機薄膜の開発:三脚型トリプチセンに対して、一方の面に固体表面への吸着性官能基、その反対側に種々の官能基または機能団を面選択的に導入した新規誘導体の合成法を開発した。これにより、官能基が固体表面上で規則的かつ高密度・高配向で2次元集積化した自己組織化単分子膜(SAM)を構築するための技術基盤を確立した。具体例として、シアノ基とチオール基を面選択的に導入した誘導体により、金(111)表面上でシアノ基が完全垂直配向して規則的に並んだSAMを作製したところ、大きな双極子をもつCN基の2次元集積化により金(111)基板の仕事関数が顕著に増大することを見いだした。また、Huisgen付加環化反応を示す2種類の官能基を面選択的に導入した三脚型トリプチセンの配向多層膜は、加熱により「2次元+1次元」の構造規則性を保持したまま重合反応が進行し、構造規則性と化学安定性が高い薄膜を与えることを見いだした。 自己集合性高分子の開発:三脚型トリプチセンを主鎖骨格に有する高分子が、トリプチセン部位の2次元集合化により長周期のラメラ構造へと自己集合することを見いだした。この特異な構造化により高分子の粘弾性が飛躍的に向上することも明らかにし、汎用高分子の物性改善の新手法を提示した。 上記に加え、2次元集合化を示す新たな分子モチーフの開発や、ナノ薄膜の新しい表面構造解析手法の開発に成功した。
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Research Progress Status |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(22 results)