2021 Fiscal Year Annual Research Report
細胞外基質による細胞機能制御機構の包括的理解とその応用基盤の研究
Project/Area Number |
21H04713
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
木岡 紀幸 京都大学, 農学研究科, 教授 (90234179)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阿部 雄一 愛知県がんセンター(研究所), 分子診断TR分野, 主任研究員 (30731632)
長尾 耕治郎 京都大学, 物質-細胞統合システム拠点, 研究員(移行) (40587325)
小段 篤史 京都大学, 高等研究院, 特定助教 (80360543)
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Project Period (FY) |
2021-04-05 – 2025-03-31
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Keywords | 細胞外マトリックス / メカノバイオロジー / 細胞接着 / コラーゲン |
Outline of Annual Research Achievements |
多細胞生物(動物)では、細胞外環境(細胞周囲に存在するコラーゲン等の細胞外基質など)が細胞の機能や分化を調節する。特に細胞外基質の「硬化」は間葉系幹細胞の分化方向性を変化させ、また、がんの悪性化を引き起こす。このため、多細胞生物の根幹の理解と疾患の新たな予防法の開発には、細胞外基質の硬さを感知する仕組みの解明が必須である。本研究では、細胞外基質の硬さによる細胞機能制御機構を包括的に理解するために、a) 接着班プロテオームを起点とした新規鍵分子の同定、b)接着斑細胞膜脂質の組成分析からの解析、c)ビンキュリン-SORBS1/3の構造生物学的解析、d)硬さ感知モジュレーター系の構築の4つのアプローチから研究を進めている。 本年度は、センサー分子の有無の状態の細胞を硬い基板であるシャーレ上で培養し、その後接着斑を単離した。これをプロテオーム解析することで、接着斑への濃縮が変化するタンパク質候補の同定を試みた。プロテオーム解析により得られた候補タンパク質からいくつかの基準で候補タンパク質を絞り込み、それらの候補タンパク質のsiRNAを間葉系幹細胞に導入し、硬さにより発現が変動するYAPの応答遺伝子の発現が硬い培養基板であるシャーレ上で上がる、あるいは、下がる、を指標にさらなる絞り込みを行った。 またビンキュリンの活性型とSORBS1またはSORBS3の立体構造の解析を目指し、これらタンパク質を動物培養細胞で発現させ、高純度に精製できる条件の検討を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルスの影響による試薬納品の遅延があり当初の計画より若干遅れた。
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Strategy for Future Research Activity |
プロテオームとsiRNAの導入により絞り込んだタンパク質について、センサー分子の下流で働いているかどうかを接着斑単離法などにより確認する。またこれまでに検討したSorbs1とSorbs3の発現・精製条件を用いて、SORBS1とSORBS3を精製し、構造や動態解析に向けた条件検討を行う。
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Research Products
(20 results)
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[Journal Article] ABCA13 dysfunction associated with psychiatric disorders causes impaired cholesterol trafficking2021
Author(s)
Mitsuhiro Nakato, Naoko Shiranaga, Maiko Tomioka, Hitomi Watanabe, Junko Kurisu, Mineko Kengaku, Naoko Komura, Hiromune Ando, Yasuhisa Kimura, Noriyuki Kioka, Kazumitsu Ued
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Journal Title
Journal of Biological Chemistry
Volume: 296
Pages: -
DOI
Peer Reviewed / Open Access
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