2022 Fiscal Year Annual Research Report
Molecular characterization of the plant virus host specificity using innovative genetic engineering techniques
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21H04722
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山次 康幸 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 教授 (40345187)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前島 健作 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 准教授 (20726062)
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Project Period (FY) |
2021-04-05 – 2025-03-31
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Keywords | ファイロジェン / 植物ウイルス |
Outline of Annual Research Achievements |
令和4年度は以下の研究を実施した。 1.in vitroにおけるファイロジェンを介したタンパク質分解システムの解析:タバコ細胞からパーコール密度勾配遠心によりヌクレアーゼやプロテアーゼを含む液胞を除いた抽出液であるBYLは高いタンパク質翻訳活性を示すアクティブなライセートである。そこで、BYLにファイロジェンとその標的であるMTFを混合し、一定時間後に検出したところ、標的MTFが分解されていた。そのため、in vitroにおけるファイロジェンによるタンパク質分解システム構築に成功した。 2.植物ウイルス感受性機構に関する研究:ポテックスウイルスの複製複合体を精製するため、ウイルス感染植物から複製酵素に対する抗体を用いてアフィニティー精製を行い、精製産物全体あるいは電気泳動で得られた特異的バンドに対してMS/MS解析を行い、それぞれ数十種の宿主因子タンパク質が含まれることを明らかにした。また、令和3年度にEXA1の酵母two-hybridスクリーニングで単離された宿主因子nCBPについて同じ遺伝子ファミリーのeIF4E、eIFiso4Eとともにin vitro、in vivoの結合を検証したところいずれもEXAと結合することを明らかにした。 3.アブラナ科植物におけるウイルス抵抗性の検証:アブラナ科植物から植物ウイルス抵抗性因子を単離することを目的に、アブラナ科植物のウイルス抵抗性の検証を行った。各種アブラナ科植物にアブラナ科植物を宿主とするポテックスウイルスを接種し、ウイルス抵抗性を示すアブラナ科植物を決定した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
「1.in vitroにおけるファイロジェンを介したタンパク質分解システムの解析」については当初予定通りin vitroにおけるファイロジェンによるタンパク質分解システム構築に成功した。「2.植物ウイルス感受性機構に関する研究」についてはウイルス複製複合体の解析を実施し、EXA1の結合因子を明らかにした。「3.アブラナ科植物におけるウイルス抵抗性の検証」についても予定通り抵抗性アブラナ科植物を特定した。以上より、順調に進捗していると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
各課題について引き続き当初計画に準じて推進していく。
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