Research Project
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
本研究は、応募者らが発見した嫌気条件下で木質セルロースを糖化・発酵する幅広い生育特性を示す多機能型担子菌とそのヘルパー細菌による複合微生物系に焦点を当て、白色腐朽菌由来のリグニン分解酵素の空間的制御などに着目し、微生物系による木材腐朽機構を完全理解することによって、新規なバイオファイナリー技術の確立を目指す研究である。
本研究の結果、植物組織という複雑な構造体の固体表面におけるポリマー分解の場と共存細菌の局在の空間的制御機構が解明されれば、その知見をもとに様々な細菌と白色腐朽菌を組み合わせて複合微生物系を構築することで、セルロース、ヘミセルロース、リグニンから低分子の有価物の生産技術の開発につながることが期待される。