2021 Fiscal Year Annual Research Report
Dissecting a transcriptional domain
Project/Area Number |
21H04765
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
宮成 悠介 金沢大学, ナノ生命科学研究所, 准教授 (60469608)
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Project Period (FY) |
2021-04-05 – 2026-03-31
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Keywords | クロマチン |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、CTCFによる転写ドメインの機能解析を目的として、まずCTCFノックイン細胞を樹立した。この細胞では、CTCFのN末端とC末端にそれぞれ異なるタグ配列を融合したものであり、自作したタグ配列に対するリコンビナント抗体を用いてCUT&RUNおよびCUT&TAGの解析をおこなった。また、当初予定していたCTCFなどの既知のクロマチン制御因子に加えて、さらに新規因子の探索をおこなった。リプログラミング課程におけるクロマチン制御機構を明らかにするために、ES細胞を用いてCRISPRゲノムワイドスクリーニングをおこなった。ここでは、クロマチンアクセシビリティを制御する因子を同定するために、ATAC-seeアッセイをスクリーニングの指標として採用し、全マウス遺伝子を一挙にノックアウトすることができるCRISPR lentivirusライブラリーを用いた。その結果、TFDP1, EP400, PARP1などの複数の因子を同定することに成功した。これらのノックアウト細胞をATAC-seqやChIPseqなどの種々の方法により解析することにより、それぞれがクロマチン制御においてどのような役割をになっているのかを解析した。特に、TFDP1のノックアウトは、クロマチンアクセシビリティがゲノムワイドに上昇することから、非常にユニークな機能を有していると考えられた。現在、TFDP1を含んだ転写ドメインの機能解析をすべく、種々のノックイン細胞を調整し、細胞内でのタンパク質複合体の動体を詳細に解析している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初、CTCFやBRD4などの既知の因子に対する転写ドメインの解析を予定していたが、本研究であらたにおこなったCRISPRゲノムワイドスクリーニングによって、新規クロマチン制御因子TFDP1を同定し、その解析も進めている。当初予定していた進捗状況である。
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Strategy for Future Research Activity |
CTCF, BRD4, TFDP1を中心としたクロマチン制御機構を明らかにするべく、更なる機能解析を進めていく。特に、リコンビナント抗体を用いたmulti-CUT&TAGを導入することで、それらのタンパク質複合体が細胞内でどのように機能しているのかを明らかにする予定である。現在、multi-CUT&TAGアッセイの立ち上げを進めており、実験系が立ち上がり次第、ゲノムワイドプロファイリングをおこなっていく。
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Research Products
(2 results)