Research Project
Grant-in-Aid for Scientific Research (A)
応募者は胃上皮細胞内に侵入したヘリコバクター・ピロリ菌由来蛋白CagAが複数のヒト蛋白を攪乱・脱制御することでがん化を促す機構を明らかにしてきた。完成した胃がんの維持にはCagAはもはや不要であり、このHit-and-Run型胃発がん機構にCagAのBRCA1/2抑制機構が関与していることを検証する課題である。
応募者自身が提唱したピロリ菌分泌CagA蛋白によるHit-and-Run型胃発がん過程の全容を理解しようとの試みである。BRCAness signatureを呈する膵がんにおけるピロリ菌CagA類似機能蛋白を分泌する腸内細菌の存在の可能性の解明に向けた取り組みも計画されており、胃がんを超えたがん種の病態解明にも迫る可能性があり、研究を推進することの意義は大きい。