2023 Fiscal Year Annual Research Report
Analysis of Emerging Super-Organisms by Large-scale Tracking Experiments and Developing a New Theory of Collective Intelligence
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21H04885
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
池上 高志 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (10211715)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橋本 康弘 会津大学, コンピュータ理工学部, 上級准教授 (10376494)
柏木 明子 弘前大学, 農学生命科学部, 教授 (40362652)
土畑 重人 東京大学, 大学院総合文化研究科, 准教授 (50714995)
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Project Period (FY) |
2021-04-05 – 2024-03-31
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Keywords | 集団知 / 生物集団 / テトラヒメナ / アミメアリ / ミツバチ / ウェブサービス / 情報理論 |
Outline of Annual Research Achievements |
3年間の研究で以下のような結果をえることができた。アリやテトラに関し実験を積み上げ、Community First (コミュニティが最初)という理論を考える足がかりをつくった。これは、個性や多様性、あるいは自発性という生命システムの基本的な性質が、集団から生まれるというロジックである。 まずわれわれはいくつかの生物集団の実験を通じて以下のようなことがわかった。セイヨウミツバチでは、環境から情報がもちこまれると、酢の中で役割分担が自発的に生じることがわかった(Doi et al. 2023)テトラヒメナは、6つの非遺伝的なサブグループが可塑的な表現型として出現し(Kojima et al. 2024)、分裂時には非遺伝的な形質が受け継がれている (Ikegami et al. 準備中)。アミメアリでは、個体が確率的に振る舞うか、あるいは決定論的に振る舞うかという行動決定の分化が起こりうることを示すことができた(Maruyama et al. 2023) 本研究課題では、相互情報量を階層的にくりこんだ空間で計算することで、新しい集団内部の運動を見出すことができた(Masumori et al. 2023). またウェブサービスを生命進化とみなす新しいモデルを構築した。これらをベースに新しい個性の進化、を理解するための統一理論をつくる足がかりとした。 これらの発見はすべて、個々の振る舞いは、集団の「コンテキスト」に依存しているということである。集団が個々の要素の性質や才能を決定する。それが現在考えている”Community First"の理論である。たとえば人のグループでは、才能や個性のあるメンバーを集めて最強のチームを作るのは不可能であり、個性は集団から創発してくるものだということの理論をつくる。このことは、次の基盤Aプロジェクトへと持ち越された。
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Research Progress Status |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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