2021 Fiscal Year Annual Research Report
Amorphization mechanism of plagioclase in shock metamorphism
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21J01027
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Research Institution | High Energy Accelerator Research Organization |
Principal Investigator |
高木 壮大 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 物質構造科学研究所, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2021-04-28 – 2024-03-31
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Keywords | 鉱物 / 衝撃実験 / 時間分解X線回折測定 |
Outline of Annual Research Achievements |
鉱物の衝撃圧縮下での結晶構造ダイナミクスの理解は、鉱物に残される過去の隕石衝突の記録を正確に読み解き、惑星史を理解するために重要である。特に結晶構造情報は過去に鉱物が経験した温度圧力を記録していることが多く、隕石衝突クレーターの鉱物の結晶構造はよく調べられる。その際の鉱物の情報は衝撃実験は高温高圧実験結果と比較して検討されるが、これまでの実験では、実際に衝撃を受けている最中にどういう変化をして最終状態に至っているのかは分からなかった。本課題では、鉱物に衝撃を与えた瞬間のX線観察をすることで結晶構造のダイナミックな変化を可視化する実験を行っている。これまでレーザー衝撃下での鉱物の結晶構造変化をXFELを用いて観察する実験を行い、衝撃による高圧相への構造変化ダイナミクスを明らかにした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
鉱物の衝撃圧縮下での結晶構造ダイナミクスを調べるため、衝撃圧縮実験用の試料作製とXFEL施設と放射光施設での衝撃圧縮下X線その場観察実験を行った。試料作製はX線の透過率や衝撃波の伝播速度を考え、実験に最適な条件に加工する必要があるが、天然の岩石からダイヤモンドブレードを使用して鉱物を切り出し、研磨機を用いて最適な平面性、厚さになるように加工した。加工したものを放射光施設に持ち込み衝撃銃によって衝撃圧縮させている最中の結晶構造変化を放射光X線によって撮影した。この実験では岩石から切り出した鉱物をそのまま使用したため、結晶粒子はX線と比較して十分に小さくなく、単結晶由来のX線回折点が見られた。衝撃圧縮によりX線回折点は消失すると同時に非晶質由来の散乱が見られることを確認した。この結果から従来の衝撃後の鉱物の観察から報告されている衝撃銃による衝撃で非晶質化が衝撃圧縮中に起きることを初めて確認することが出来た。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでに得た試料作製方法のノウハウを活用し、今後も計画通り衝撃実験を行い、鉱物の衝撃下での結晶構造ダイナミクスを解明する。
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[Journal Article] Phase transition and melting in zircon by nanosecond shock loading2022
Author(s)
Sota Takagi, Kouhei Ichiyanagi, Atsushi Kyono, Nobuaki Kawai, Shunsuke Nozawa, Norimasa Ozaki, Yusuke Seto, Takuo Okuchi, Souma Nitta, Satoru Okada, Kohei Miyanishi, Keiichi Sueda, Tadashi Togashi, Toshinori Yabuuchi
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Journal Title
Physics and Chemistry of Minerals
Volume: -
Pages: -
DOI
Peer Reviewed
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