2022 Fiscal Year Annual Research Report
Amorphization mechanism of plagioclase in shock metamorphism
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21J01027
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Research Institution | High Energy Accelerator Research Organization |
Research Fellow |
高木 壮大 大学共同利用機関法人高エネルギー加速器研究機構, 物質構造科学研究所, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2021-04-28 – 2023-03-31
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Keywords | 長石 / 衝撃変成 / 結晶構造 |
Outline of Annual Research Achievements |
本課題の目的は、地球や月をはじめとする天体の主要構成鉱物である長石が、隕石衝突のような大規模な衝撃を受けた際にどのような応答を示すのかを明らかにすることである。長石の衝撃応答はこれまでの衝撃実験や天然の鉱物試料観察から幅広く調べられてきており、実際に隕石衝突規模の推定に利用されている。しかしながら、衝撃によって引き起こされる変化について結晶構造レベルでの詳しい理解は進んでいない。衝撃を受けると鉱物内部では温度・圧力が瞬間的に急上昇し、鉱物に衝撃変成履歴を残す。どの温度・圧力でどのように原子が動いて結晶構造が変化するのかを明らかにすることで、過去の隕石衝突が天然の鉱物に残した痕跡を正確に理解し天体の歴史を解明することが期待される。本課題では、そのために必要となる基礎的なデータを衝撃下その場X線回折測定を用いて取得することを目指した。 衝撃下その場X線回折測定に用いる試料は、緻密な多結晶集合体が適しているため、昨年度より高温高圧装置を用いた試料作製を進めてきて、空隙率の低い試料作成に成功した。本年度はさらに、焼結時の温度、圧力、時間を制御することで試料の空隙率の異なる試料作成にも成功した。 さらに本年度は、作成した試料を米国の放射光施設に持ち込み、衝撃圧縮から解放過程までの結晶構造ダイナミクスの観察を行った。衝撃圧おおよそ30GPa、60GPaでの実験を行い、衝撃圧縮によって結晶が非晶質になることが確認された。さらに衝撃解放過程において、結晶相由来のシグナルがわずかに確認された可能性があり、現在解析を進めている。これらの情報は、これまでの実験データの解釈に非常に重要な役割をもつ。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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[Journal Article] Phase transition and melting in zircon by nanosecond shock loading2022
Author(s)
Sota Takagi, Kouhei Ichiyanagi, Atsushi Kyono, Nobuaki Kawai, Shunsuke Nozawa, Norimasa Ozaki, Yusuke Seto, Takuo Okuchi, Souma Nitta, Satoru Okada, Kohei Miyanishi, Keiichi Sueda, Tadashi Togashi, Toshinori Yabuuchi
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Journal Title
Physics and Chemistry of Minerals
Volume: -
Pages: -
DOI
Peer Reviewed