2021 Fiscal Year Annual Research Report
衝撃圧縮法による高密度含水鉱物の相図拡張とマントル深部への水輸送プロセスの考察
Project/Area Number |
21J01448
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
梅田 悠平 京都大学, 複合原子力科学研究所, 助教
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Project Period (FY) |
2021-04-28 – 2024-03-31
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Keywords | 含水鉱物 / 衝撃圧縮 / X線自由電子レーザー / 融解 / 高圧実験 / その場光学計測 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、地球や巨大地球型惑星(スーパーアース)マントルの水輸送特性に重要な役割を果たしている含水鉱物の圧縮特性や相境界(固体-液体境界、脱水分解境界、金属転移境界など)の理解を従来より遥かに高い圧力領域まで拡張し、地震波速度データや計算結果などと、直接比較検討を可能とすることによって、実際の惑星深部において安定性を保ち、それらが水の輸送や貯蔵にどのような影響を与えるかを議論することである。今年度は、蛇紋石(アンチゴライト)に対して、①大阪大学レーザー科学研究所におけるユゴニオ計測実験と②Spring-8, SACLAにおけるその場X線回折実験を行った。①の実験の結果、従来データより遥かに高い圧力領域(300万気圧から1000万気圧)における衝撃圧縮特性(ユゴニオ)データの取得に成功した。本研究によって、スーパーアースマントル環境における圧力-密度指標を初めて決定した。本実験結果と低圧側の先行研究結果の比較を行うと、150~300万気圧における圧縮特性に不連続(圧力増加に伴い、密度が減少)が生じていることが明らかになった。②の実験の結果、150 万気圧を超える圧力領域において、蛇紋石の融解が起きていることが明らかになった。この融解開始圧力は、圧縮特性の不連続領域とよく一致している。本研究で明らかとなった高温高圧下の蛇紋石の構造変化に伴う密度変化は、スーパーアース内部構造モデリング、水輸送特性などに大きな影響を与えると考えられる。 また、本年度実験の過程で実験ターゲットの構造、レーザー条件、光学計測条件などの最適化や改善策の評価を行った。今後はレーザーパルスを制御した実験と高圧相に対する実験を行うことによって、温度上昇を制御し、より広範な温度圧力領域の開拓を行う。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Research Products
(8 results)
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[Journal Article] Micron-scale phenomena observed in a turbulent laser-produced plasma2021
Author(s)
Rigon G.、Albertazzi B.、Pikuz T.、Mabey P.、Bouffetier V.、Ozaki N.、Vinci T.、Barbato F.、Falize E.、Inubushi Y.、Kamimura N.、Katagiri K.、Makarov S.、Manuel M. J.-E.、Miyanishi K.、Pikuz S.、Poujade O.、Sueda K.、Togashi T.、Umeda Y.、Yabashi M.、Yabuuchi T.、Gregori G.、Kodama R.、Casner A.、Koenig M.
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Journal Title
Nature Communications
Volume: 12
Pages: -
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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[Journal Article] Ultrafast olivine-ringwoodite transformation during shock compression2021
Author(s)
T. Okuchi, Y. Seto, N. Tomioka, T. Matsuoka, B. Albertazzi, N. J. Hartley, Y. Inubushi, K. Katagiri, R. Kodama, T. A. Pikuz, N. Purevjav, K. Miyanishi, T. Sato, T. Sekine, K. Sueda, K. A. Tanaka, Y. Tange, T. Togashi, Y. Umeda, T. Yabuuchi, M. Yabashi, N. Ozaki
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Journal Title
Nature Communications
Volume: 12
Pages: -
DOI
Peer Reviewed / Open Access / Int'l Joint Research
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