2022 Fiscal Year Annual Research Report
転位固有のひずみ集中場を用いたナノ強誘電演算素子の力学的創出
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21J10412
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
益田 快理 京都大学, 工学研究科, 特別研究員(PD)
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Project Period (FY) |
2021-04-28 – 2023-03-31
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Keywords | DNA / 欠陥 / 分子動力学 / 量子化学計算 / 機械学習 |
Outline of Annual Research Achievements |
申請者は自身の研究を分野外に広げるためにイギリスに渡り、オックスフォード大学の計算生物学の研究者であるAleksandr Sahakyan教授と共にDNAに関する研究を行った。得られた結果を以下にまとめる。 (1)DNAの量子力学的特徴量のデータセットの作成: DNAはアデニン(A)、シトシン(C)、グアニン(G)、チミン(T)の4種類のヌクレオチドが積層した構造である。先行研究の結果から、AAAAAAAといった7つのヌクレオチドが積層した7-mer DNAが生物学上重要であることが分かっている。このことから、総計4の7乗=16384のDNAの分子モデル(AAAAAAA, AAAAAAC, …)を作りだし、これらの全てに対して量子化学計算を行った。つまり、大規模量子化学計算を行い、DNAのHOMOやLUMOといった量子力学的な特徴量に関する包括的なデータセットを作った。 (2) 機械学習によるDNAの置換率予測モデルの作成: DNAは様々な理由で突然変異を起こし、AAAAAAA→AAACAAAといったヌクレオチドの置換が起こる。このヌクレオチドの置換は生物の進化やガンの発生と密接に関わっており、そのメカニズムを明らかにすることは非常に大切である。先行研究から、このDNAの置換率の包括的なデータセットが作成されている。この置換率のデータセットを上で述べた量子化学計算のデータセットをと組み合わせた。これを機械学習させてHOMOやLUMOといった量子力学的な特徴量からDNAの置換率を予測する決定木モデルを作成した。実際に使用してみると、この決定木は精度よく置換率を予測することができた。これはつまり、DNAの置換、つまり生物の進化やガンの発生等に量子力学が大きな役割を果たしていることを示している。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(1 results)