2022 Fiscal Year Annual Research Report
Functional metabolites production in butyrate producing Faecalibacterium prausnitzii
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21J11100
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture |
Principal Investigator |
丹野 広貴 東京農業大学, 生物産業学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2021-04-28 – 2023-03-31
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Keywords | 腸内細菌 / 酪酸産生菌 / 16S rRNA遺伝子 / 定量的PCR / 特異的プライマー / 遺伝子マーカ― |
Outline of Annual Research Achievements |
本申請内容では、Faecalibacterium prausnitzii が種レベルで複数の系統群に分けられることに着目し、本菌が産生する抗炎症性タンパク質である Microbial Anti-Inflammatory Molecule (MAM) について、系統群ごとの抗炎症活性を観察していく予定であった。しかし、昨年度末に同様の研究結果が Auger らによって報告されたため [1]、昨年度に得られた結果を踏まえ、本菌群の分類のために 16S rRNA 遺伝子に代わる新規の遺伝子マーカーの検討を当該チームと共同で行った。 まず乳酸菌やビフィズス菌の定量で用いられる 6 種類のハウスキーピング遺伝子を対象とし、86 菌株のゲノム中におけるコピー数の確認、相同性解析を行った。その結果、最終的に recA が本菌及びその類縁菌の分類と同定に適した遺伝子マーカーであると考えられた。一方で、recA は特定の系統群では群内における保存性が十分ではなく、定量のために必要となるそれぞれの系統群特異的プライマーの設計は難しいように思われた。そこで再度上述のハウスキーピング遺伝子の保存性について検討したところ、rpoA は recA と比較して系統群間の保存性が高く、特異的プライマーの設計に適した遺伝子であると考えられた。よって、rpoA 遺伝子を標的とした各系統群特異的なプライマーを設計し、各系統群に対する特異性の評価を合成 DNA や糞便抽出 DNA を用い行ったところ、各々の系統群特異的プライマーがいずれの系統群に対しても高い特異性を示す結果が得られた。以上の結果より、本菌及びその類縁菌の分類・同定には recA、定量には rpoA が適していることが明らかになり、本研究により Faecalibacterium 属細菌における新規の分類マーカーの確立及び定量法の開発が遂行された。 [1] S. Auger et al. al., Intraspecific Diversity of Microbial Anti Inflammatory Molecule (MAM) from Faecalibacterium prausnitzii. Int J Mol Sci 23, (2022)
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(12 results)