2021 Fiscal Year Annual Research Report
High resolution imaging using semiconductor optical phased array and its application to LiDAR
Project/Area Number |
21J11982
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
福井 太一郎 東京大学, 工学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2021-04-28 – 2023-03-31
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Keywords | 光フェーズドアレイ / 半導体フォトニクス / 集積フォトニクス |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、まず、提案している、アレイ配置に非冗長アレイを用いた光フェーズドアレイについて理論解析を行った。その結果、アレイ配置の自己相関関数が遠視野における強度分布の空間周波数分布を与えており、アレイ配置の自己相関関数を広域化・平坦化することにより空間分解能が向上すること、非冗長アレイの自己相関関数が非常に望ましい分布になっていることを見出した。次に、実証実験に用いる半導体光フェーズドアレイ素子の設計を行った。電磁界解析に基づき、多モード干渉カプラや、光アンテナ、光受信器などの要素素子の設計を行った。加えて、光フェーズドアレイ素子全体の設計を等光路長化などを含め行った。その後、シリコンフォトニクスのファウンドリを利用して素子を作製した。その後、レンズ系やファイバ系などを含む光学系の構築を行い、作製した素子を評価した。その結果、理論とよく整合する半値幅の、非常に細い出力ビームが得られることを実験的に実証できた。また、出力ビームの二次元的な掃引も実証した。また本結果をまとめ、光学分野において権威ある学術誌である、Optica誌(Impact factor:11.1)に投稿し、受理された。加えて、本内容を応用物理学会で口頭発表し、応用物理学会講演奨励賞を受賞するなど、国内外から高い評価を得ている。その他、 一方、三次元画像取得という面では、非冗長アレイを用いた素子構造は、密にアンテナを配置することができないために、受信感度において難点があることが理論解析や数値解析などにより判明した。引き続き、この点については理論的・数値的に検討を進めていく予定である。また、この点を鑑み、三次元画像取得に向けては、密にアンテナを配置可能な、面入射型の変調器を新たに検討している。新規素子構造を考案し、設計や作製を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
非常に意欲的な計画となっていたが、順調に研究が推移したことにより、提案技術を用いた高分解能光掃引を実験的に実証することができた。特に、設計、作製、評価にいたるまでの一貫した研究を遂行できたことは充分な成果だったといえよう。 光学分野において権威ある学術誌であるOptica誌への掲載や、応用物理学会講演奨励賞の受賞を果たすなど、成果発表の面でも非常に充実していた。 一方で、当初は予期していなかった面入射型の光変調器の研究も開始するなど予期していなかった進展も得られた。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、まず、ランダム駆動方式を用いた画像取得について実験とを進めていく予定である。 また、位相較正回路についても実験的に検証を進めていく予定である。 並行して、面入射型の光変調器についても、解析・設計・作製・評価を進めていく予定である。
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Research Products
(9 results)