2021 Fiscal Year Annual Research Report
Noncontact Texture Presentation by Ultrasound based on Selectively Stimulation of Tactile Receptor
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21J12305
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
森崎 汰雄 東京大学, 新領域創成科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2021-04-28 – 2023-03-31
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Keywords | 圧覚提示 / 空中超音波 / 触覚ディスプレイ |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度は、以下の3点について研究を行った。 (1) 集束超音波を用いた圧覚提示法の確立: 被験者実験を通じて、超音波による圧覚提示法を確立した。実験では、超音波焦点を5 Hzで左右に3 mmずつ手のひら上で周期移動させた。この焦点移動の空間刻み幅を0.2 mmと細かくとることで、(若干の振動感は残るものの)静的な圧覚を生起できた。また、最も振動感が抑制された条件で知覚された力の強さは(平均的には)0.21 N相当であった。 (2) 指先への面状圧覚刺激: (1)の方法は手のひら状の一点に圧覚を提示するものである。それに加え、焦点軌道を工夫することで、指先に対して広がりのある「面状の圧覚刺激」が提示できることも発見した。今後はこの触感を定量評価し、面状圧覚刺激の提示方法を確立する。 (3) 複数触感を備えた空中視触覚ディスプレイの開発 (1)と(2)の成果の応用として、立体像に触感を付与する空中視触覚ディスプレイを開発し、国際会議SIGGRAPH ASIA 2021でデモを行った。ユーザはこのシステムにおいて立体映像に素手で触れることができ、その際3種類の基本的な触感を感じることができる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
超音波による圧覚刺激法を確立できただけでなく、その空間分布が制御できることも見出した。また、この圧覚刺激を基に開発した空中触感ディスプレイにおいて、超音波で典型的な触感が再現できることを初めて確認できた。
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Strategy for Future Research Activity |
まず、面状圧覚刺激の提示方法を確立する。すでに基本的な提示方法については見出しており、今後は実際に生起した触感を定量評価し、その生起条件を明らかにする。また、開発した空中触感ディスプレイの性能も定量評価し、超音波で触感を再現するための基本モデル解明を目指す。
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Research Products
(4 results)