2022 Fiscal Year Annual Research Report
Application of forward genetics in the endosymbiotic bacterium Wolbachia and identification of its male-killing gene.
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21J12325
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
福井 崇弘 東京大学, 農学生命科学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2021-04-28 – 2023-03-31
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Keywords | オス殺し / ボルバキア / アワノメイガ / 性決定 |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度は以下の成果を得た。本研究計画当初の目的であったオス殺し因子の同定は、申請者の計画の範囲外で達成された。そのため、このオス殺し因子の機能をin vivoレベルで証明することに注力し、成功した。 ●所属研究室において、本研究とは独立に遂行された研究により、Wolbachiaのオス殺し因子Oscarが同定された。 ●オス殺しWolbachiaに感染したアワノメイガを野外から採集したところ、全ての個体においてOscar遺伝子が検出された。 ●2021年度に樹立したインジェクション系を用い、Wolbachia非感染のアワノメイガ胚子においてOscarを強制発現させたところ、孵化時点で性比がメスに偏り、成虫時点でメスのみが生じた。また、発生中の胚子では、doublesexのオス化および遺伝子量補償の破綻が観察された。これらはWolbachiaによるオス殺しと同様のフェノタイプであることから、Oscarがオス殺しを引き起こすのに十分な因子であることが証明された。 ●オス殺し因子を証明する過程で、卵塊として産まれるアワノメイガ卵をアルカリ処理によって一つ一つの卵に分割し、効率的にサンプリングする手法を新たに確立した。また、これまで一つの卵からは微量のRNAしか得られなかったため雌雄別の胚子を解析することは難しかったが、分割した卵を分子生物学的手法により雌雄鑑別し、雌雄ごとに複数卵をプールすることにより、RNA-seq解析など雌雄別の解析が行えるようになった。この手法は、将来的にアワノメイガにおける性決定因子の同定に繋がる可能性がある。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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