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2021 Fiscal Year Annual Research Report

Development of a measurement system for low energy cosmic muon with charge identification feature

Research Project

Project/Area Number 21J12445
Research InstitutionKyushu University

Principal Investigator

亀井 智子  九州大学, 総合理工学府, 特別研究員(DC2)

Project Period (FY) 2021-04-28 – 2023-03-31
Keywords宇宙線ミュオン / ガス検出器
Outline of Annual Research Achievements

今年度は屋内における宇宙線ミュオン計測開始に向けて研究を進めた。
ミュオンの電荷識別に使用する永久磁石の1/8について磁束密度をガウスメーターにより計測し、3次元の磁束密度マップを作成した。同範囲の磁束密度マップを3次元有限要素法解析ソフト、AMazeを使ってシミュレーションを行い、実測とシミュレーション結果が誤差範囲内で一致することを確認した。これにより、これまでは一定磁場を組み入れていた検出器全体のシミュレーションに、実際に使用する永久磁石の3次元磁場マップを取り入れることが可能となった。
4月にはドリフトチェンバーに導入するHe:iC4H10(9:1)のガスを制御するガス配管系を作成し、ドリフトチェンバーへのガス導入を開始した。7月にはドリフトチェンバーの電圧コンディショニングを行ないながら、適切なHV値を検討、決定した。8月にはドリフトチェンバー内の数本のワイヤーの切断により電圧が印加できない状況に陥ったため、ドリフトチェンバー製作会社の技術者と共に修理を行なった。修理完了までに時間を要したが、切断ワイヤーの特定方法、今後自分たちでワイヤー張り替えをおこなうための知見を得たのは有意義であった。
チェンバー2台同時のデータ取得を可能とし、また遠隔からの操作を行えるように環境を整えた。昨年末からは信号読み出しボードの各種設定(データサンプリングの閾値等)の最適値の検討を行うためにデータ収集を継続している。また、ドリフトチェンバー2台の間に永久磁石を設置した体系での計測開始に向けた架台の設計を行い、ドリフトチェンバー単体での性能評価が終了次第、磁石を入れた体系での計測が始められる準備を終えた。
応用物理学会秋季学術講演会で口頭発表を行い、聴衆から多くの質問を受け、本研究に対する注目度の高さがうかがえた。また、この口頭発表に対して放射線分科会学生優秀講演賞を受賞した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

屋内での計測開始に向けての準備を進めることができた。ドリフトチェンバー単体での性能評価については、数本のワイヤーの切断により年度初めの予定より遅れは出た。しかし今後ドリフトチェンバーに不調があった場合、我々で問題箇所を特定し、修理ができるようになったため今回生じた遅れは取り返せると考える。

Strategy for Future Research Activity

屋内での計測を開始するのと並行して、作成した磁場マップを取り入れたシミュレーションを行っていく。シミュレーションから得られるミュオンの強度値と比較ができるように、実測データの解析ツールの開発も進めていく。また、シミュレーションに使用されている宇宙線の物理モデルの理解も深めていく予定である。

  • Research Products

    (1 results)

All 2021

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 電荷識別型低エネルギー宇宙線ミュオン計測システムの開発2021

    • Author(s)
      亀井智子
    • Organizer
      日本応用物理学会

URL: 

Published: 2022-12-28  

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