2022 Fiscal Year Annual Research Report
洪水被害の確率的評価に基づく新たな洪水防御計画策定の枠組みの提案
Project/Area Number |
21J14210
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
竹島 滉 東京大学, 工学系研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2021-04-28 – 2023-03-31
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Keywords | 内挿 / モデル結合 / CaMa-Flood |
Outline of Annual Research Achievements |
申請者は本年度、任意の球面格子系のための内挿ツール、及び大気海洋陸域結合における陸面格子の作成手法の開発を行った。 陸面及び河川の長期シミュレーションを行うには、大気海洋モデルとの相互作用は無視できない。大気モデル、海洋モデル、陸面モデル及び河川モデルはそれぞれ異なる格子系を持っており、それらの間で物理量の交換を行うには内挿計算が必要となる。 本研究では、陸面の標高分布や単位集水域の形状を反映し河川のシミュレーションを適切に行うことのできる河川モデルとしてCaMa-Floodを採用しているが、その格子系が特殊で、既存の内挿ツールを適用するのが難しかったこと、また海洋モデルの海陸分布と不整合が生じてしまうことから、新たな内挿ツール及び整合的な陸面の生成手法を構築することとした。 内挿ツールに関しては、CaMa-Floodの格子系を含む任意の格子系間での内挿計算を行うことのできる新たなアルゴリズムを考案し、汎用パッケージとして整備した。その計算精度を「MIRA」(内挿アルゴリズムの相互比較指標)プロトコルに基づいて評価し、通常の格子系についても既存の内挿ツールと同等の性能を持つことを確認した。 また、海洋モデルと整合的な陸面を生成する手法を開発した。CaMa-Floodの格子系は高解像度の緯度経度格子の集合で各格子の形状を定義しており、そのため一般直交座標系等の格子系を用いる海洋モデルと海陸分布を一致させることが不可能である。そこで、通常の陸面と異なる仮想陸面を導入し、大気モデルから見た陸面率を海洋モデルと陸域モデルとで一致させる手法を構築した。これにより、モデル間の物理量の交換時に水やエネルギーが領域内で保存され、大気海洋陸域を整合性を以て結合させることが可能となった。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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