2022 Fiscal Year Annual Research Report
ゲート型吸着材料を活用した新規吸着分離プロセスの構築
Project/Area Number |
21J14297
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
坂中 勇太 京都大学, 工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2021-04-28 – 2023-03-31
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Keywords | ソフト多孔性錯体 / ゲート吸着 / 圧力スイング吸着 |
Outline of Annual Research Achievements |
ゲート型吸着材料が示す,ステップ状の吸着挙動(ゲート吸着)における様々な特徴について,それぞれを段階的に検討することによって非等温吸着カラムモデルへと取り入れていくこと,さらには,構築されたカラムモデルを用いて,ゲート型吸着材料の一種であるELM-11を活用した圧力スイング吸着(PSA)プロセスの分離性能を評価することが本研究の目的である。これまでの検討から,構造転移熱による吸脱着熱の低減がPSAプロセスにおいて有効であることやゲート吸着が転移閾圧と環境圧の差圧を推進力に進行することがわかっており、これらを踏まえてゲート型吸着材料を適用した非等温吸着カラムモデルを構築した。ペレット状へと成型したELM-11を用いてCH4/CO2破過挙動を実測し,それをシミュレーションによって再現したところ,良好に一致したことからゲート吸着の諸要素を取り入れた本モデルの妥当性が示された。このモデルを用いて,I型の吸着材料とELM-11の吸脱着過程におけるカラム内部の変化を比較することによって,ゲート吸着においては減圧のみでCO2の大半を脱着できること,さらにはCO2が吸着していない領域でCH4が吸着されないことによって高純度のCO2を容易に得られることを明らかとした。以上を踏まえ,加圧・吸着・減圧(脱着)の3ステップという最も単純なPSAプロセスを評価したところ,上記の利点から確かに CO2を高い純度で回収可能なことを実証した。一方で,ゲート吸着の欠点である転移閾圧に相当する分圧の吸着ガスが漏出する現象によってCH4の純度やCO2の回収率が大きく低下していることに着目し,これを解決する手法として,I型吸着材を併用したPSAプロセスを提案し,さらなる効率化が望めることを示した。今後,さらなるプロセスの最適化に臨んだ上でラボスケールでのPSAプロセスの実測やコスト評価を行う。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(4 results)