2022 Fiscal Year Annual Research Report
窃盗犯の再犯防止に対する「自動化」改善方略を加えた認知行動療法の体系化
Project/Area Number |
21J14483
|
Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
浅見 祐香 早稲田大学, 人間科学研究科, 特別研究員(DC2)
|
Project Period (FY) |
2021-04-28 – 2023-03-31
|
Keywords | 窃盗 / 再犯防止 / 認知行動療法 / 窃盗症 |
Outline of Annual Research Achievements |
窃盗再犯防止対策においては,窃盗犯の問題のあり方の多様さから,体系化が困難であるとされてきている。そこで,本課題では,高頻度に繰り返すことによって習慣化した窃盗行動に関して,窃盗に関連する刺激と窃盗行動との結びつきが強固である自動化した状態像として理解し,有効な支援方法を検討することを目的とした。今年度は,(a)再犯リスク測定ツール日本語版を作成し,信頼性と妥当性を検討した研究1,(b)窃盗行動の自動化維持要因と窃盗行動のアウトカム指標との関連を検討した研究2に関して,前年度に引き続き継続してデータを追加した。また,(c)マインドフルネスを加えた集団認知行動療法による窃盗行動の自動化維持要因の変化が窃盗行動に及ぼす影響を検討した研究3を実施した結果,窃盗症状や再犯リスクは低減した一方で,欲求や結果への期待そのものの有意な減弱は示されなかった。この点に関して,事例レベルの検討において,欲求や結果への期待が強まった際に,窃盗症状や再犯リスクが低減した場合に,モニタリングやセルフ・コントロールが改善している者が含まれていることが明らかにされた。したがって,欲求および結果への期待が窃盗行動に及ぼす影響に関しては,より長期的な支援を通して検討していくことが今後の課題であると考えられる。これらの成果は,本課題の目的である窃盗行動が自動化した状態に対する有効な支援方法の確立における基礎的知見になると考えられる。
|
Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
|
Research Products
(6 results)