2021 Fiscal Year Annual Research Report
Generation of high quality iPS cells using totipotent-cell specific genes
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21J14886
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Research Institution | Nagahama Institute of Bio-Science and Technology |
Principal Investigator |
原口 大生 長浜バイオ大学, バイオサイエンス研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2021-04-28 – 2023-03-31
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Keywords | iPS細胞 / Pramef12 / beta-catenin |
Outline of Annual Research Achievements |
近年、iPS 細胞が樹立されたことにより、再生医療実現への期待が急速に高まりつつある。しかし、体細胞の核を除核した未受精卵に移植することにより得られた胚盤胞から樹立される核移植ES細胞は、iPS細胞よりES細胞に近い特徴を示すことが明らかにされた。このことから、卵子に含まれる因子によりリプログラミングされた細胞の方が、4つの転写因子によりリプログラミングされた細胞より、「高品質」であることがわかっている。そこで、受精卵を含む初期の着床前胚で特異的に発現する遺伝子群を同定し、その機能の解析を行う。また、これらの遺伝子群を用いてiPS細胞を作製し、iPS細胞の品質を改善することを目的とする。 今年度は、全能性細胞特異的遺伝子の中でPramef12はリプログラミング初期に一過的に発現させた場合においてのみ、iPS細胞の誘導効率が上昇することを明らかにした。また、Pramef12をリプログラミング初期に一過的に発現させた場合においてのみ、分化能が高いNaive型の多能性幹細胞のマーカーであるDppa4、およびNanogの発現が有意に増加することを見出した。さらに、Pramef12をリプログラミング初期に発現させることにより、β-cateninが活性化することをも見出した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
これまでの研究をまとめた論文「Pramef12 enhances reprogramming into naive iPS cells 」を発表できたことから、順調に進展していると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は、Pramef12を用いたiPS細胞の分化能について、テラトーマ形成能、テトラプロイドコンプレメンテーションアッセイにより検討を行う。さらに、他の全能性細胞特異的遺伝子を用いて作製したiPS細胞の解析も行う。
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Research Products
(1 results)