2021 Fiscal Year Annual Research Report
食感覚の機能性への展開:渋味による認知機能向上作用の解明
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21J15329
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Research Institution | Shibaura Institute of Technology |
Principal Investigator |
藤井 靖之 芝浦工業大学, 理工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2021-04-28 – 2023-03-31
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Keywords | カテキンオリゴマー / 認知機能 / 青斑核-ノルアドレナリン作動性神経網 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、①カテキンオリゴマーの認知機能への有効性ついて実験動物における薬理学的行動試験を用いて検討し、②そのメカニズムについてイメージング質量分析法およびin situ hybridization法、LC-MS/MS解析を用いて検討した。 ①認知機能におけるカテキンオリゴマーの有効性の確認 マウスにカテキンオリゴマーを短期反復摂取させ、神経新生について病理学的手法を用いて観察したところ、記憶や認知機能を司る海馬において神経新生が亢進したことが示唆された。また、認知機能について薬理学的行動試験として新奇物体認識試験と物体位置認識試験を実施した。その結果、認知機能、特に海馬が司る空間記憶が向上したことが示唆された。これらの結果はBiochemical and biophysical research communications (BBRC)に"Impact of short-term oral dose of cinnamtannin A2, an (-)-epicatechin tetramer, on spatial memory and adult hippocampal neurogenesis in mouse"というタイトルで掲載された。また日本フードファクター学会で発表したところYoung Investigator Awardを受賞した。 ②認知機能向上作用のメカニズム解明 マウスにカテキンオリゴマーを単回経口投与し、脳内神経伝達物質の挙動についてがイメージング質量分析法およびin situ hybridization法を用いて検証したところ、カテキンオリゴマーの渋味刺激は青斑核に入力され、脳内最大の神経網であるノルアドレナリン作動性神経網を発火させることが示唆された。これらの結果を日本ポリフェノール学会で発表し、若手優秀発表賞を受賞した。
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Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
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