2021 Fiscal Year Annual Research Report
広い充放電電圧範囲を有する超高エネルギー密度Liイオンキャパシタの開発
Project/Area Number |
21J15515
|
Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
江口 卓弥 秋田大学, 理工学研究科, 特別研究員(DC2)
|
Project Period (FY) |
2021-04-28 – 2023-03-31
|
Keywords | Liイオンキャパシタ / エネルギー密度 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では正極の活物質に高比表面積活性炭、負極の活物質にSiを用いた超高エネルギー密度のLiイオンキャパシタを開発した。充放電電圧範囲の拡大と正負極の活物質質量比の増加により、Si負極の未利用容量を最小化し、Liイオンキャパシタのエネルギー密度を最大化した。1.0-4.3V充放電電圧範囲で正負極の活物質質量比を高く設計することで、Liイオンキャパシタは最大400Wh/kg(両電極の活物質質量で換算)のエネルギー密度に到達した。また、出力密度6kW/kgで200Wh/kgを維持しており、優れたレート特性を示した。しかし、サイクル安定性は低く、1000サイクル後にLiイオンキャパシタのエネルギー密度は79.9%減少することを確認した。このサイクル性能は、負極の使用可能容量を抑制することで改善された。具体的には、充放電電圧範囲と活物質の質量比を小さくすることで安定したサイクル性能が得られた。低いエネルギー密度(~180Wh/kg)を受け入れた場合、2000サイクル後に~1kW/kgの高出力密度でエネルギー密度は88.6%が保持することができた。正極の活物質に高比表面積活性炭、負極の活物質にSiを採用したLiイオンキャパシタは高エネルギー密度と高出力密度の両方満たすことができることを証明した。更に、劣化後の電極の分析により、負極ではSi粒子の剥離とLiFを主成分とする厚い不働態SEI層(60 nm)の形成が起こり、これがサイクル性能の劣化の主な原因であることが示された。Liイオンキャパシタのエネルギー密度(300Wh kg-1以上)を持続的に維持するためには、Liイオンの挿入・排出の繰り返しに対してSi負極を構造的に安定化させる必要があることが明らかになった。
|
Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
|