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2021 Fiscal Year Annual Research Report

多様な財供給を行う供給者と家計の二次元空間立地に関する分岐解析と均衡の厚生分析

Research Project

Project/Area Number 21J15651
Research InstitutionTohoku University

Principal Investigator

相澤 大輝  東北大学, 情報科学研究科, 特別研究員(DC2)

Project Period (FY) 2021-04-28 – 2023-03-31
Keywords都市計画 / 商業集積
Outline of Annual Research Achievements

(分析1)小売店の独占的競争を基礎とする商業集積モデル (Tabuchi, JUE2009) と,実空間の道路ネットワーク(放射線と環状線から形成される道路ネットワーク)を統合した商業集積モデルを構築した.このモデルを用いて,道路整備が商業集積へ与える影響を分析した.その結果,道路整備の結果として創発する商業集積の地理的配置は,道路整備順序に依存するという結論を得ている.さらに,厚生の観点で最適な商業集積が,道路整備の結果として創発する商業集積とは異なるという結論も得ている.前者の結果は,厚生を上昇させるという観点では,道路整備順序の考慮が必要であることを示唆する.一方,後者の結果は,最適な商業集積を実現するためには,商業集積の地理的配置を操作する政策(e.g., 立地規制)が必要であることを示唆する.
(分析2)小売店の独占的競争と内生的な消費者立地を基礎とする商業集積モデルを構築した.従来,小売店の立地と内生的な消費者立地を同時に考慮した研究はあまりなく,Fujita and Thisse (RES1986), Fujita (RSUE1988), Liu and Fujita (ARS1991) などに限られる.これらの先行研究とは異なる本研究の着眼点の一つは,所得移転がもたらす厚生への影響である.このモデルを用いて,小売店への所得補助や消費者間の所得移転がもたらす厚生への影響を分析した. その結果,小売店への所得補助政策の導入は厚生を上昇させるものの,家計間の所得移転の導入は厚生を低下させるという結論を得た.さらに,市場均衡において,小売店の店舗数は最適ではないものの,消費者の立地だけに限定した場合,市場均衡は局所的に最適であるという結論を得た.この結論は,家計間の所得移転だけでなく消費者の立地規制の導入も厚生を低下させることを示唆する.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

2021年度時点の達成目標は,データ分析を実行するための基礎理論の整備だった.2021年度3月時点で,基礎理論をおおむね整理することができたため,(2)を選択した.

Strategy for Future Research Activity

(分析2)の結論の頑健性を検証するために,(分析2)で採用された効用関数とは異なる効用関数に基づいたときの,政策導入がもたらす厚生への影響を分析する.その分析結果と(分析2)の結論との間に相違がある場合,その相違の原因を経済学的に解明する.さらに,小売店の集積を表現しうる計量経済モデルを構築し,実証分析を行う.近年,商業の中心空洞化が進展している市区群の地方自治体は,これを克服するために,様々な施策を実施している.本研究の実証分析では,それらの施策が厚生の観点から望ましいか否かを解明する.

  • Research Products

    (1 results)

All 2021

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] Two-dimensional Geographical Position as a Factor in Determining the Growth and Decline of Retail Agglomeration2021

    • Author(s)
      相澤大輝
    • Organizer
      応用地域学会

URL: 

Published: 2022-12-28  

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