2022 Fiscal Year Annual Research Report
生きたマウス脳内における亜鉛イオンの変動を解析する可視化ツールの開発
Project/Area Number |
21J15773
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
白岩 和樹 京都大学, 工学研究科, 特別研究員(DC2)
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Project Period (FY) |
2021-04-28 – 2023-03-31
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Keywords | リガンド指向性化学 / グルタミン酸受容体 / in vivo / ケミカルラベル / 生体直交反応 |
Outline of Annual Research Achievements |
シナプス間隙で放出される亜鉛イオンはシナプス可塑性のカギとなることが知られているが、未だその詳細な機能は明らかではない。シナプスでの生理機能は脳組織の摘出などの外的要因が加わることにより、容易にそれを失ってしまうことが想定され、真の機能解明には脳そのままの状態での解析が望ましい。そこで、脳そのままの状態での解析を目指し、生きたマウス脳内におけるグルタミン酸受容体を選択的に化学修飾可能な分子の開発に取り組んんだ。具体的には、標的タンパク質と親和性を持つリガンドと機能性分子を反応基で連結させたリガンド指向性化学を利用し、構造情報をもとに分子を設計した。設計した分子を合成し、マウスの脳に打ち込み評価を行った所、全脳での内在性グルタミン酸受容体の化学修飾可能に成功した。しかし、開発した分子は分子内に反応性部位を持つため、求核性を持たない機能性分子に制限される課題があった。そのため、その課題を克服するために、リガンド指向性化学と生体直交反応を組み合わせた二段階ラベル化法を用いて、生きたマウス脳内のグルタミン酸受容体の化学修飾に挑戦した。リガンド指向性化学を利用した一段階目のラベル化において、分子の親水性と脳内での分子の分散性と相関がある結果が得られたため、親水性の高いラベル化剤を複数設計・合成し、ラベル化剤を脳に直接打ち込み評価を行った。その結果、分子の脂溶性を評価するパラメーターを構造から予測するCLogPの値と脳内での分子の分散性が相関した。この結果をもとに、二段階目の生体直交反応で要求される分子特性の評価を行っていく。
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Research Progress Status |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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