2021 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
21J21977
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
大場 亮俊 東京大学, 情報理工学系研究科, 特別研究員(DC1)
|
Project Period (FY) |
2021-04-28 – 2024-03-31
|
Keywords | グラフ理論 / グラフ剛性理論 / 半正定値計画問題 / スペクトラルグラフ理論 |
Outline of Annual Research Achievements |
周期性をもつ幾何ネットワークの半正定値計画問題(SDP)を用いた解析から派生し、折り畳み可能次元(実現可能次元)とよばれるグラフパラメータの解析を行った。これが本研究の主要な成果となった。 幾何ネットワークの折り畳み可能次元とは、その幾何ネットワークを、距離制約を満たしつつ折り畳むことのできる最小の次元である。グラフGの折り畳み可能次元は、Gに支持される幾何ネットワーク全ての折り畳み可能次元の最大値と定義される。Belk-Connellyはフレームワークを考えた際の、実現可能次元が1,2,3以下となるグラフの特徴づけを与えた。 我々はこれを周期フレームワークおよびテンセグリティへ拡張した。まず周期フレームワークに対しては、実現可能次元が1, 2以下となるグラフを特徴づけた。証明において、特定のグラフが超安定的な実現をもつことを用いており、この際SDPによる枠組みを用いている。 次にテンセグリティに対しては、多重グラフに対するパラメータとして実現可能次元を定式化した。まず実現可能次元が1以下のグラフの特徴づけを与えた。一方、実現可能次元が2以下のグラフの特徴づけは未解決で、ある6つのグラフをマイナーにもたないことと等価でないかとの予想に留まっている。これらの禁止マイナーに超安定的な実現が存在することは確認済みであるが、これらをマイナーにもたないグラフの構造が複雑なため折り畳み可能性が分かっていない。 一方でSDPの双対側から、与えられた多重グラフGをある次元に超安定的に実現できるかという問いに関係するパラメータが得られることを発見した。これをColin de Verdiereラプラシアン型パラメータとよび、実現可能次元の下界となることを示した。これに対しては1,2以下のグラフを特徴づけた。それは実現可能次元に対するもの(予想も含む)と同じである。
|
Research Progress Status |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
|
Strategy for Future Research Activity |
翌年度、交付申請を辞退するため、記入しない。
|