2021 Fiscal Year Research-status Report
アジアの女子教育におけるフランス系修道会のSaint Enfance概念の影響
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21K00071
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Research Institution | Shirayuri University |
Principal Investigator |
佐々木 裕子 白百合女子大学, 基礎教育センター, 教授 (60286888)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
遊佐 重樹 仙台白百合女子大学, 人間学部, 教授 (10285679)
市川 誠 立教大学, 文学部, 教授 (60308088)
大迫 章史 東北学院大学, 教養学部, 准教授 (60382686)
坂野 正則 上智大学, 文学部, 教授 (90613406)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 宗教教育 / カトリシズム / 宣教会 / 修道会 / 孤児院 / 女子教育 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究はSaint Enfanceという、近代以降日本をはじめアジア諸地域にフランスから入ってきたカトリシズムの宣教会及びその影響下で教育事業を展開したフランス系修道会によってもたらされた概念でもあり、かつ、フランス市民のムーブメントであったこの言葉に注目し、これらの概念や活動が日本やアジアの諸地域でどのように展開をし、変容したかについて検討しようとするものである。特にパリ外国宣教会が当時、その拠点としたアジアの地域(ヴェトナム、香港・マカオ、フィリピン)と日本におけるこれらフランス系修道会の教育実践を比較することを目的としている。 それゆえ、アジア各地における共同研究者との協働により、これらについて調査・検討を実施、また、各々が持つ資料のデジタル化及び比較検討などをする予定であったが、本年度においても新型コロナウイルス感染症の影響はおさまらなかったため、実際に現地を訪ねての調査の実施はできなかった。国内調査についても同様で、あいにく時期的に移動が奨励されない時期と調査が重なってしまったため、実施は断念せざるをえなかったのが実状である。 一方、今までの共同研究において協力関係を培ってきた研究者からの成果物などを得、実際には海外渡航は難しかったが現地でのこれらの問題の理解について深めることができた。 また、次年度の調査研究に備え、従来の共同研究での資料整理とデジタル化を計画していたが、こちらも新型コロナウイルスの感染拡大による入構制限などがあり、狭い作業場での共同作業ができなくなったことからアルバイトなどを使った作業を断念せざるをえない状況となり、限られた資料の中での検討と成らざるを得なかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルスの感染拡大及びそれに伴う各種規制が予想以上に重なったことから、通信機器を用いた国内での面接調査やアルバイトを用いた作業等がほぼ不可能となっため。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウイルスによる渡航制限は多少緩和される見込みであるが、研究協力相手国の状況が昨年の自然災害による被害なども含め、まだ受け入れ体制として十分とは言い切れない状況である。ヨーロッパ諸国のアーカイブ調査についても、新しい感染症の西欧における拡大が懸念される中、困難が予想されるため、時期を見定めつつ、状況が整った時に渡航できるよう事前の準備を進める予定である。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染拡大による規制によって国内外調査及びアルバイト作業依頼等が不可能となったため。次年度については規制緩和の方向にあるため、国内外調査を計画しているが、海外の場合には現地の状況に左右されること、西欧における新たな感染症などがあることから、調査を翌年に延ばし、先にアルバイト作業や文献調査に重点を置いていく計画である。
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Research Products
(7 results)