2023 Fiscal Year Research-status Report
Elucidating the History and Thought of Buddhism through a Restorative Study of Buddhist Rituals in Medieval Japan: Exploring the Possibilities for the Study of Buddhist Rituals
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21K00089
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
上島 享 京都大学, 文学研究科, 教授 (60285244)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 仏教儀礼 / 法会 / 修法 / 次第 / 巻数 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題は日本の顕密寺院に残る聖教類より、日本中世に行われていた法会の具体的な姿を復元し、そこから仏教の歴史と思想に関する変遷や特質、当時の寺院社会の実態を解明しようとするものである。さらに、文献史料から復元される法会の姿と、現在、実際に行われている法会とを比較検討しながら、中世に行われた法会の姿を復元・考察する点が特徴のひとつである。 寺院や研究所等での資料閲覧の制限や寺院における法会の中止など、新型コロナウイルス感染症流行にともなう様々な措置は2023年度には大幅に緩和され、かつてのように調査・研究が可能となりつつある。初年度の調査の遅れを取り戻すべく、顕密寺院の聖教原物の調査や、東京大学史料編纂所等において写真帳・影写本等の閲覧・調査を積極的に行った。また、諸寺院における法会を中心とする民俗行事の実地調査も行った。結果、必要な史資料はおよそ収集でき、2023年度後半からは、本研究課題の目標を達成すべく、学術論文等の執筆にあたっている。数本の論文と一般書として本研究課題の成果を公表したいと考えている。 特に、本研究課題の特徴である中世に行われた法会の姿の復元に関する考察が進展しつつある。法会の巻数や次第の分析に基づき、法会のかたちの歴史的な変遷や法会の全体構成の特質の解明が進み、当時の社会との関係や思想的な特質の検討に向けた基礎が固まった。巻数・次第に関する実証的成果を、仏教史・思想史に限らず歴史学全般の研究に有益な成果とすべく努力したい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究は寺院等での史料調査や実際の法会聴聞など、実地での調査活動を重視しているが、初年度は新型コロナウイルス感染症流行のため、十分に調査を行うことができなかった。その遅れを取り戻すべく、2023年度は積極的に調査を行った。結果、必要な史資料はほぼ収集でき、本研究課題の目標達成にむけて、学術論文等として公表する準備を進めている。そのために、研究期間を1年延長することとした。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究課題の目標達成にむけて、学術論文等として公表するために、その執筆作業に力点を置きたい。その過程で、必要な史資料については再度調査をする。
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Causes of Carryover |
着実な成果をまとめるため、研究期間を1年延長したから。
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Research Products
(2 results)