2022 Fiscal Year Research-status Report
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21K00102
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
小島 秀信 同志社大学, 商学部, 准教授 (10735294)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 保守的自由主義 / バーク / ハイエク / マイケル・ポランニー |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度は、ひきつづきコロナ禍により海外への資料調査が不調で、国内での研究活動がメインとなった。そこで、マイケル・ポランニーに関する研究会を何回か行い、最新の研究成果を吸収することに努めた。 とくにマイケル・ポランニーにおいて、化学者時代の理学的研究とその後の暗黙知研究とのつながりが不明確で、そこを重点的に研究せねばならないと考えていた。そこで、マイケル・ポランニーの科学哲学を研究しておられる研究者の方をお呼びして研究会を複数回行うなど、海外への調査がコロナ禍で不調であるぶん、国内での研究者間のつながりを構築することに心血を注いだ。マイケル・ポランニーの科学哲学についての研究会報告には、社会科学者の我々にはその分野は取り掛かりにくいこともあり、大いに学び、啓発させられた。その後もマイケル・ポランニーとJ・D・バナールの論争を研究しておられる研究者の方にも来ていただき、ご報告いただき、自分の中で、マイケル・ポランニーの科学哲学から暗黙知の哲学への移行をスムーズに理解できるようになった。 多くの研究者の方々とのつながりを活かして、本研究プロジェクトの総決算として共著の出版を検討している。出版社からの提案を受けたもので、現代社会における自由の問題を科学思想、社会思想の視点から幅広く論じようとするものである。また、そうした研究会等での成果をふまえつつ、英語でポランニーにおける暗黙知と自生的秩序論の論理構造などを明らかにした論文を執筆しており、現在、投稿にむけて準備中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
海外への資料調査がコロナ禍によって不調であるぶん、研究が少し遅延している。
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Strategy for Future Research Activity |
コロナ禍における行動制限が自由化されれば、より活発に出張に行くことができるため、積極的に資料調査を行うことができると考えている。
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Causes of Carryover |
コロナ禍により海外での資料調査が行えなかったため次年度使用額が発生した。また、次年度の使用計画としては、資料調査および研究会の開催のために助成金を充当する予定である。
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