2023 Fiscal Year Research-status Report
International research and publication focusing on Taikoki-mono related theatrical works
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21K00137
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
原田 真澄 早稲田大学, 坪内博士記念演劇博物館, その他(招聘研究員) (40580444)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金 昭賢 早稲田大学, 坪内博士記念演劇博物館, その他(招聘研究員) (10755721) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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Keywords | 人形浄瑠璃 / 文楽 / 太閤記 / 古典芸能 / 近世演劇 / 歌舞伎 |
Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は研究代表者、研究協力者ともに協力して新出資料を含む広範囲な資料調査を行い、その成果を原田真澄・金昭賢「二〇二一年度新収蔵浄瑠璃本目録」(演劇博物館紀要『演劇研究』46(早稲田大学坪内博士記念演劇博物館、2023年)にまとめた。この目録では、貴重な古浄瑠璃正本8点(「阿弥陀仏四十八願記」「鎌倉袖日記」「源氏六条通」「周防内侍美人桜」「善光寺」「全盛競」「東山三幅対」「頼政」)のほか、「祇園祭礼信仰記」・「木下蔭狭間合戦」などの太閤記物を含む義太夫節の正本53点の新出資料を紹介している。これは、研究目的に挙げた「1.人形浄瑠璃図像資料の調査・研究」、「2.主要太閤記物人形浄瑠璃作品の節章とテキスト異同の調査・研究」、および「4. テキストと画像のデータベース化と多言語での公開」に関連するものであり、広く近世演劇研究全体に資する成果である。 また重要な太閤記物作品である「大功艶書合」などの節章を含む翻刻およびその周辺資料の翻刻、公開準備を勧めており、これは「3.図像的要素・音楽的要素を考慮した複合的な近世演劇の太閤記物の作品・演出の研究」と「4. テキストと画像のデータベース化と多言語での公開」の研究に相当する。 太閤記物作品の特に大阪軍記物について歌舞伎と人形浄瑠璃の両面から個別の作品研究を勧めており、次年度以降に成果発表を行う予定である。またデータ化した太閤記物作品のテキストと画像に付いての多言語での公開についても随時準備を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究目的のうち、「1.人形浄瑠璃図像資料の調査・研究」、「2.主要太閤記物人形浄瑠璃作品の節章とテキスト異同の調査・研究」、「3.図像的要素・音楽的要素を考慮した複合的な近世演劇の太閤記物の作品・演出の研究」、「4. テキストと画像のデータベース化と多言語での公開」について順調に進展しているため。特に「1.人形浄瑠璃図像資料の調査・研究」については進展著しいため、おおむね順調に進展していると言えよう。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は「1.人形浄瑠璃図像資料の調査・研究」の進展とともに「2.主要太閤記物人形浄瑠璃作品の節章とテキスト異同の調査・研究」、「3.図像的要素・音楽的要素を考慮した複合的な近世演劇の太閤記物の作品・演出の研究」を同時に推進しつつ、「4. テキストと画像のデータベース化と多言語での公開」についても研究を進展させていく。
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Causes of Carryover |
2023年度に研究代表者が出産を行ったため、体調の関係から当該年度の出張などを控えざるをえなかった。2023年度に支出できなかった費用については、2024年度以降に支出予定である。
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