2021 Fiscal Year Research-status Report
Representations Depicted/Not-Depicted of the Emperor and the Imperial Family in Movies from the end of the Meiji era to World War II
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21K00149
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Research Institution | Tamagawa University |
Principal Investigator |
紙屋 牧子 玉川大学, 芸術学部, 非常勤講師 (20571087)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大傍 正規 独立行政法人国立美術館東京国立近代美術館, 企画課, 主任研究員 (40580452)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 映画 / 映像文化 / 視覚文化 / メディア / 表象 / 検閲 / 天皇・皇族・皇室 / 天皇制 |
Outline of Annual Research Achievements |
新型コロナウィルス感染状況の影響下で研究計画の大幅変更を余儀無くされ、一年延長した研究課題「大正期から昭和期における「皇室映画」の研究活用に向けた基礎調査」(基盤研究C)と適切かつ効率よく接続された研究となるよう心掛けた。紙屋牧子(研究代表者)は、美学会第72回大会(2021年10月9日、オンライン)にて口頭発表した「昭和天皇「代替わり」儀式の映画における視覚表象」というテーマで、明治期以降の御大礼の表象を映画以外の視覚メディアも視野に入れて考察した。また、合同研究会「NFAJコレクションを活用した映画史の再検討」(科研費研究課題「塚田嘉信コレクションを起点に初期映画史を読みなおす」(基盤研究C)との共催、2022年3月23日)を開催し、紙屋は「国立映画アーカイブ所蔵フィルム『輝く昭和聖代 御大禮の盛儀』(1928)について」というテーマで、大傍正規(研究分担者)は、「狂った一頁』(1926)の複数バージョンの同定と興行形態の変遷について」というテーマで、国立映画アーカイブが所蔵するフィルムおよび関連する文献資料に即して、映画テクスト・映画史を再検証する研究発表をおこなった。さらに、紙屋は、論文「〈コドモ〉映画としての『二つの玉』(1926 年)をめぐって ──大正・昭和初期における朝日新聞社の映画事業」(『EAA Bbbklet-27』(東アジア藝文書院、2022年3月)で、天皇・皇族の表象を考察するうえで重要となる検閲の問題を、日本の教育映画の隆盛と絡めて考察した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウィルス感染状況の影響下で当初予定していた調査や出張が実施できなかった一方、学会発表や論文執筆に取り組み、一定程度の研究・成果公開を遂行できたため、「やや遅れている」程度であると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
社会情勢を注視しながら、可能な範囲で調査出張を実施する。そのうえで、学会発表や論文執筆など、より活発な成果公開に取り組む。
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Causes of Carryover |
新型コロナウィルス感染状況の影響下で研究計画の大幅変更を余儀無くされ、一年延長した研究課題「大正期から昭和期における「皇室映画」の研究活用に向けた基礎調査」(基盤研究C)の研究費の残高があり、なおかつ、当該年度も同様の状況下で調査出張を控えたこと、また物流の関係による部品不足で予定していたPCの購入が不可能であった要因により、残高が生じた。当該残高は新年度に繰り越し、調査出張やPC購入等のための費用に充当する予定である。
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Research Products
(8 results)