2022 Fiscal Year Research-status Report
Elucidation of modeling element of wooden joint for freely separation
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21K00187
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
田中 隆充 岩手大学, 人文社会科学部, 教授 (20374861)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 接ぎ手 / 継手 |
Outline of Annual Research Achievements |
接ぎ手を用いたプロダクト、特に公共施設で使用する玩具等は不特定多数のユーザが使用するため、新型コロナウイルス以降は使用後の消毒作業が必須となった。接ぎ手は複雑な造形要素があり、消毒後に拭き取る作業に多くの時間を要することが分かった。本研究計画と平行して必要な研究要素となったため、それらの課題解決を行うためにユーザが接ぎ手をどのような視点で消毒するかを把握するためアイトラッカー(視線追尾システム)を用いて消毒剤が拭き取りやすいであろう、接ぎ手を用いて調査した。調査方法は、3DプリンタでABS樹脂で造形された接ぎ手部分にピンク色の水性の塗料を塗布し、布で拭き取る実験を行った。被験者がどの部分に視線を要したかを把握すること、接ぎ手の改善するべき造形要素が把握できると考えた。これらの造形要素をもとに意匠を考え、実験、評価したものを論文化し採択された。また、実験の結果、2つの接ぎ手のデザインが消毒しやすいと考えたため、知的財産権として意匠登録を行うことができた。 さらに、上述の接ぎ手の合離性も確認する必要があると考え、被験者に対してどれくらいの秒数で合離ができるかを実験を行っているが、造形の要素との関係性を研究としてある程度の仮説化が必要であり、接ぎ手の根本部分から一番上の部分までのサイズや横幅、また、根本部分の鋭角部分の角度がどのように影響するかを考察中である。おそらく、これらの造形要素の仮説化が終了後、実験段階での接ぎ手の並べ方に影響することから、次年度以降の課題として残っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
定期的に学会発表を行っていることと、国際会議論文、学会誌への掲載等、順調に成果を公表している。
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Strategy for Future Research Activity |
従来の接ぎ手は3次元による造形である、平面を押し出して造形化した接ぎ手の造形もある。今後は、それらの合離自在な接ぎ手の造形を探索するために、実験を行い分析する予定である。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルスによる渡航規制が緩んだため、国際会議等での発表のための渡航費等に使用する。
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Research Products
(7 results)