2023 Fiscal Year Annual Research Report
Capturing the Reality : A New Artistic Expression
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21K00189
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Research Institution | Tokyo National University of Fine Arts and Music |
Principal Investigator |
桑原 寿行 東京藝術大学, 学内共同利用施設等, 講師 (60734598)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 4Dスキャン / 実写表現 / メディア表現 / Volumetric capture / photogrammetry / 3Dスキャン / 芸術実践論 / 美術表現 |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度では、昨年度までに行った試作実験や研究成果展示から得た知見をもとに「新たな実写表現」の演出技法や表現特性を整理し、4Dスキャン・メディアによる「新たな実写表現」の具体化として成果作品の制作・展示発表を行った。以下に、本年度に行った4期の成果作品展示発表を列記する。
1.「シ-デン」展は自企画よる展覧会であり、4Dスキャンと超高精細3Dモデルを用いたメディア・インスタレーションを展開し、「新たな実写表現」における記録と表現について探求する場を構築した。2.「器/Dish」は「はならぁと 2023」の企画展にて、記憶や経験に関連する私的記録データについての実践と考察を成果作品展示として発表した。3.「まどをもってうごく/windowing」は「芸術未来研究場」展にて、「シ-デン」展での展開を単独の作品として改良し、発表した。4.「shashin.1799-2024-03demo + 器/Dish」は「ART DX EXPO #1」にて、4Dスキャンとロボティクスを用いた成果デモ作品と「器/Dish」の再展示を行った。
これらの成果作品展示発表により、4Dスキャン・メディアと周辺領域によってもたらされる知覚経験の変容や、美的な問いについて「新たな実写表現」の成果作品として実践的に具体化した。展覧会や、芸術祭での発表に加えて、webサイト「shashin1799.org」にて作品展示アーカイブや、「新たな実写表現」がもたらす意義やメディア表現についての考察をまとめ、「新たな実写表現」の表現可能性と有用性を提示した。 また、実践的な表現・作品化により、「I 芸術表現応用のためのアプリケーション開発」、「II 制作環境・ワークフローの確立」の研究課題において、システムや機能性を実務的に最適化し、時空間的な記録の「真正性」を芸術的表現として扱うための効率的なツールや方法論を構築した。
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