2022 Fiscal Year Research-status Report
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21K00202
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Research Institution | Kyoto University of the Arts |
Principal Investigator |
戸坂 明日香 京都芸術大学, 文明哲学研究所, 准教授 (40894548)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 復顔 / 三次元復顔法 / 表情 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、コンピューター・グラフィックスの技術を用いて復顔を行い、人間の表情の変化に伴う軟組織(筋肉・脂肪・表皮)の動きを調査し、肌の質感や表情の微細な表現が鑑賞者に与える心理的な影響を検証することで、これまで乗り越えることが困難だった「不気味の谷」を超える復顔技術を確立することを目的としている。これまでの復顔法では顔の造形手法に関する指示は一切なかったため、軟組織の動きと頭蓋骨の相関関係を解明し、復顔法で自然な表情を作るための指標を提示することを最終目標としているが、今年度は復顔法の検証を行うことから始めた。現在の日本の復顔研究は粘土による復顔法が主流であるが、本研究ではデジタル技術を用いても同様の結果が出るのかどうかについて比較実験を試みた。 デジタル復顔法は相同モデル(頭蓋骨と皮膚上に定めた頂点数や面の接続情報が同じで、その頂点に軟組織厚のデータを与え平均形状顔を算出する手法)のソフトウェアを用いた復顔法が先行研究で行われているが、本研究ではコンピューター・グラフィックス(以下:CG)のソフトウェアであるZ brushを用いて、頭蓋骨上に筋肉の構造を深部から再現していく手順をとる。解剖学の手順に基づくCG復顔法は日本では実施されておらず、粘土法と相同モデル復顔法とCG復顔法の3つの手法を比較し検証する研究は世界的に見ても前例がないため、本研究は復顔法の精度や信憑性を明らかにするための挑戦的な実験であるが、今年度は育児休暇(2022年1月15日~8月末日)取得により研究は大幅に遅れることとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナ感染症対策の一環として県外への移動を自粛していたこともあり、予定していた研究資料の調査が難航した。また、育児休暇の取得により上半期は研究が中断しており、復職後には復顔に必要なデータ収集のための倫理申請手続きが難航したこともあって課題の進捗状況は大幅に遅れている
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Strategy for Future Research Activity |
復顔に必要なデータ収集のための倫理申請手続きを早急に進め、頭部データの取得を重点的に行う。また、自粛していた他県(主に東京)での資料調査や頭骨調査を積極的に行い、復顔法の手法開拓を進めていく。
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Causes of Carryover |
今年度は育児休暇の取得により研究が大幅に遅れており、また新型コロナウイルス感染症対策のための移動を自粛したことに伴い他県での調査研究が実施できなかったため、今年度使用予定であった物品費・旅費・人件費は次年度へ繰り越して使用する。
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