2021 Fiscal Year Research-status Report
伝統工芸品としての陶磁器産業の製品差別化に関する計量分析
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21K00204
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Research Institution | Kyushu Sangyo University |
Principal Investigator |
黒木 宏一 九州産業大学, 経済学部, 講師 (00618150)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
外園 智史 九州産業大学, 経済学部, 准教授 (40611570)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 伝統的工芸品 / 伝統工芸品 / 陶磁器 / ブランド認知 / 需要構造 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、次のことを明らかにすることにある。すなわち、①伝統工芸品の指定制度の認知、②指定の具体的な内容の認知、③産地や特定の作家の持つイメージ(=ブランド認知)、④以上各号と消費者の基本属性との関連性。以上のように、伝統工芸品の購買意思決定時の参照情報の一層の解明を試み、需要構造を正確に捉えることによって、当該産業の振興施策の発展や輸出戦略を検討するうえで有意義な示唆を与えたい。 以上の目的のため、2021年度は、改めて文献調査を行い、取得した論文等の資料を整理し、アンケート調査内容を検討し、予備調査の実施と検証を経て、調査内容を確定させるという計画で研究を実施した。 研究初年度である本年度は、具体的な研究手法・手段の検討を行った。研究代表者及び研究分担者がこれまでに進めてきた関連研究で用いた調査手法の得手、不得手を確認し、同時に研究課題解決のための手法の共有並びに検討を進めた。新型コロナウイルス感染症の世界的大流行が断続的に続いた影響で学会などでの研究動向の把握は難しかったものの、研究代表者らの同僚である井上寛九州産業大学経済学部講師を招いた研究会での議論は、特記すべき有意義なものであった。端的に云うと、井上講師の専門とする基礎解析学とデータサイエンス分野の立場から話題提供いただいた項目反応理論やテキストマイニング、ネットワーク分析などの手法に関する議論である。この議論も参考に加えて調査の具体化を行った。次年度は当初の予定通り、調査の実施を見込んでいる。なお、井上講師には、次年度より研究分担者に加わってもらうことが決定している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
交付申請書に記載した「研究の目的」「研究実施計画」に照らし、上記「研究実績の概要」に記載した通り、概ね計画通りに進んでいる。よって、本研究は「おおむね順調に進展している」と自己評価する。
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Strategy for Future Research Activity |
交付申請書に記載した「研究の目的」「研究実施計画」に従って、次年度は本調査を実施し、その分析を行う予定である。その上で分析結果をもとに学会発表を行い、検証の精度を高め、最終年度には学会発表の結果を踏まえ研究の含意を論文にまとめ、査読雑誌への投稿を行うこととしたい。
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Causes of Carryover |
経費の節減に努めたことや、新型コロナウイルス感染症の世界的大流行が断続的に続いた影響により出張を伴う学会出席等が困難であったことから、次年度使用額が生じた。 次年度に実施予定としている調査の拡充のための経費など、本研究の充実を図るために使用する計画である。
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