2021 Fiscal Year Annual Research Report
Comprehensive Analysis of "One-character Drug Name" Observed in Japanese Medical Classics.
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21K00249
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
川島 希 名古屋大学, 医学部附属病院, 助教 (30772264)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 一字銘 / 漢方医学 / 江戸時代 / 医史学 / データベース / オントロジー |
Outline of Annual Research Achievements |
現代医学に古典医書に記載された治療法を応用するためには、生薬を組み合わせた方剤の解析が必須である。ところが江戸期以降の医書の多くでは「一字銘」と称される記号を用いて生薬を表しており、原文のままでは治療内容を再現できない。明治時代、ドイツ医学採用を契機に歴史的に漢方医学の公的教育の途絶があり、一字銘が意味するところは失伝している。そこで本研究では、一字銘を記載する歴代漢方医書を広く収集して、方剤および一字銘のデータベース化を行い、一字銘に対応する生薬を決定するアルゴリズムの作成を試みる。またこの研究課程で現代医学に応用可能な優秀方剤の候補が判明した場合には、臨床応用を目標に実験医学的に効果を検討することも目的の一つである。 2021年度は、まず今後検討する医書の医史学上の位置づけを明らかにするため、日本医史学の基本文献であり今に伝わる古典医書を網羅的に記載した富士川游『日本医学史』の全文をデジタルテキスト化するとともに校勘を行いテキストデータを確定した。続いて、一字銘の江戸期の先行研究の成果といえる渋江抽斎著『一字薬名攷』、真瀬道三系の医学を伝えているとされ一字銘と生薬の対応表を有する最初期の版本『衆方規矩』、曲直瀬系ではあるが独自の医学を展開した長沢道寿著『増補能毒』の全文デジタルテキスト化を行い、そのデータを元に一字銘と生薬の対応表のデータベース化を行った。この過程で、多くが漢字あるいはその合字である一字銘の標準化とコード化を行い、今後の検討に用いる基礎データとした。続いて、前回の科研費研究によって全文デジタルテキスト化を完了していた文献のうち一字銘の記載がある『幼家保寿口訣』より疾病群・漢方方剤名および一字銘を抽出した。今後一字銘を有する文献のデジタルテキスト化を進めて、オントロジー解析を行う予定である。
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Research Products
(12 results)