2021 Fiscal Year Research-status Report
日中戦争期華北の未公開資料の調査・公開と総合的研究
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21K00315
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Research Institution | Tokoha University |
Principal Investigator |
戸塚 麻子 常葉大学, 教育学部, 教授 (10711450)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
神谷 昌史 滋賀文教短期大学, 国文学科, 教授(移行) (50623873)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 日本占領下北京 / 日中戦争 / 日本語文学 / 外地メディア / 国策 / 宣撫 / 燕京文学 / 華北交通 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、まず、日本占領下北京における日本語文芸誌『燕京文学』の復刻版を金沢文圃閣より刊行した(創刊号~第18号を収録、第5号・第15号は欠号)。戸塚麻子監修・解題『『燕京文学』1939~44年―占領地北京日本語文芸雑誌』全4巻、別冊1巻。(第1・2巻、及び別冊は2021年8月、第3・4巻は2022年2月刊)。 管見の限りでは、これまで日本国内では神奈川近代文学館のみが所蔵しており、また、北京の国家図書館ではさらに所蔵号が限られているという現状があった。資料へのアクセスが格段によくなったといえ、今回の復刻の意義は大きいと思われる。 次に、華北交通株式会社の社員会雑誌『興亜』について、関連する国内の文献を研究分担者とともに収集し、論文・解題の執筆を行った。今年度の成果としては、神谷昌史「雑誌『興亜』と弘報・宣撫・錬成―城所英一の言説を中心に」(『滋賀文教短期大学紀要』第24号、2022年3月)がある。 並行して、『興亜』復刻の準備をすすめ、金沢文圃閣より『華北交通社員会『興亜』1939~1944―占領地北京の日本語雑誌』として2022年度に刊行予定である。神谷・戸塚がそれぞれ解題を執筆し、既に入稿済みである。華北交通株式会社は華北の国策会社のなかでも最大規模であり、近年注目を集めている。その社員会雑誌が復刻される意義は大きいといえよう。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、中国調査に行くことができず、資料の収集を十分に行うことができなかった。 そのため、資料収集という観点からいえば、進捗状況はやや遅れているといえる。しかしながら、その分経費を国内の書籍等の購入にあてることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度も海外調査が難しい可能性があるため、既に入手済みの資料を中心に、資料整理やデータ化、資料公開を進めていく。 特に、華北の国策会社である華北電信電話株式会社の社員会雑誌『北電』について研究を進める予定である。『北電』については、「『北電』(華北電電倶楽部/北電興亜会)細目」『論潮』(第13号、2020年7月)において、創刊号(1939年9月)~第2巻第11号、第5巻第4号~第6巻第10号(欠号あり)の細目を作成して公表したが、その後古書店を通じて第2巻11月号~第4巻第2号、第4巻第12号を購入することができた。これについて細目を作成するとともに、論文執筆を行う。 また、それ以外についても、日本国内の図書館・資料館や古書店を通じて資料収集を行う。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症の影響等により、中国での資料調査が不可能となったため。次年度に調査が再開できれば、旅費及び複写費等として使用する予定である。
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Research Products
(3 results)