2021 Fiscal Year Research-status Report
Acculturation in the Middle Ages from the perspective of the transmission of texts
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21K00375
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Research Institution | Tokyo City University |
Principal Investigator |
和田 忍 東京都市大学, 共通教育部, 講師 (00587363)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 古英語文献学 / 古アイスランド語文学 / ゲルマン人的異教信仰 / 中世ヨーロッパ史 |
Outline of Annual Research Achievements |
アルフリッチによる古英語文献からの翻訳である古アイスランド語文献の内容を分析し、古英語とどのように対応しているのか、そして、その解釈として現代語訳をどのようにあてることが出来るのか、という研究調査を進めている。具体的な文献としてここでは、古アイスランド語文献「世界の夜明けと聖書学」の中の一節「異教の出自について」('About where paganism originated') の分析とともに現代語試訳を含むパラレルテキストを段階的に作成している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
上記古アイスランド語文献「世界の夜明けと聖書学」の中の一節「異教の出自について」に関する研究を進めている。これまでの研究を引き継ぐ形で当該年度中に関連論文を執筆した。研究計画に沿って、ほぼ順調に進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
アルフリッチによる古英語の説教は、「異教の神々について」と「呪術について」が古アイスランド語文献「世界の夜明けと聖書学」に翻訳されている。それゆえに、ゲルマン人由来の異教信仰に対する見解について、イングランドを介して古アイスランド語史料から読み取ることができる。この研究分析を進めることで、異教文化のみならず、アイスランド人のアイデンティティについても考察が進むことを期待している。本研究では、引き続き本文内容の分析および現代語訳とのパラレルテキストの作成に尽力する。
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Causes of Carryover |
当該年度に予定していた学会および研究機関への出張がほとんど不可能になったため、予定使用額に届かなかった。今回の剰余分を次年度における資料収集(書籍およびデジタル資料の印刷)の費用に充てたい。
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